赤ちゃんの発達が妨げられている最近の子育て ~ぶら下がる抱っこ~
あなたが首が据わっていない赤ちゃんを「抱っこ」している姿を
想像してみてください。
座って抱っこしてる姿を想像した方は、赤ちゃんを自分の太腿に置いて、
頭を前腕に乗せ、もう片方の手はお尻から背中に添えている感じでしょうか。
立って抱っこしている姿を想像した方は、同じく赤ちゃんの頭を前腕に乗せ、
もう片方の腕を腿の後ろからお尻に回し、手を背中に添えている感じでしょうか。
座っている時よりも、より自分のからだに密着させて抱いていることでしょう。
では、首が据わってくるとどのような抱き方をしますか。
はっきりと首が据わる前に、「縦抱きにして~」という要望が感じられるようになりますね。
その際は前腕に赤ちゃんのお尻を乗せ、もう片方の手を後頭部に添えるでしょう。
お互いのからだはしっかりと密着し、赤ちゃんが動いてからだの隙間ができたら
すぐに密着させてお互いが安定するような抱き方をするでしょう。
首が据わり、からだもしっかりとしてきた頃には体重も増えてきているので、
両腕をお尻の下に回した抱っこでも大丈夫になってきます。
それは赤ちゃん自身が自分のからだを支える機能が発達してきているからです。
赤ちゃんは生まれてから発達段階に応じて様々な機能を身につけていきます。
重力という環境において、これから立って歩くために必要なことを
1年間かけて学習しています。
特に自分のからだを自分で支え、スムーズに動くための働きを身につけることは
歩き始めてからの動きに大きく影響してきます。
姿勢やからだの使い方を見ていると、自分を支えられていないまま動いていたり、
気持ちはやりたいことに向いているのに、やりたいことができないもどかしさを
いつも感じたままの子ども達が大変目につきます。
自分のからだを支える機能を向上させるには、どのような環境においても
重力に適応した位置にからだを安定させることの経験が必要です。
抱っこは子育てをする上で重要です。
しかし、その抱っこを物に任せていませんか。
これにもたれていればグラグラしない、この中に入っていたらひっくり返らないなど、
本来は自分で支える働きを使うからこそ安定したからだの使い方ができるものを
物に任せて固定させているとどうなるでしょうか。
よく転ぶ、大したことない所でバランスを崩すなどは、自分のからだを
自分で支えられていないことのあらわれです。
子どもの姿勢は大人の抱き方や姿勢によっても影響を受けているかもしれませんね。
あなたの姿勢、抱き方はどうでしょうか。
物に任せたり、頼り過ぎてはいませんか。
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