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大人が奪った、子どもの能力を伸ばす機会

福本智恵子

福本智恵子

テーマ:小学生



あなたは子どもの頃にどんなケガをしましたか。
全くケガをしなかったという方はかなり少ないのではないでしょうか。

ほとんどの方は「膝を擦りむいた」「肘を打った」「足首を捻った」
「突き指」などの数日くらいで治るケガが多いと思います。
中には「骨が折れた」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

では、義務教育を終えるまでに同級生で何人の人が「骨折」をしたでしょうか。
私の経験では「ゼロ」です。
保育園・幼稚園・小学校・中学校の同級生に「骨折」をした人はいませんでした。


子どもの頃は運動場でよく遊びました。
遊具を使ったり、ボールでゲームをしたり、陣取りやかくれんぼなど、
昼休みの長い休憩時間や夕方の下校のアナウンスがあるまで。

また近所の上級生・下級生と竹馬やバドミントン、近くの川に行ったり、
空き地で穴を掘ったり、山を作ってトンネルを掘ったり、
かくれんぼをしたりと、大人数で暗くなるまで遊んでいました。


遊びのなかで、ちょっと足を滑らせたり、何かにつまずいたりして転んだ時に
膝を擦りむくことはありました。
転んだ時には手をついたので、手の平を小石でケガすることもありました。
そんな傷はたいして痕も残っていません。
高いところに登ったり、飛び降りたりもしましたが、
捻挫をすることもありません。
足の裏に衝撃を感じて「痛い」くらいでしょうか。



今はどうでしょう。
大人のみなさんがかつて遊んだような環境は近所にありますか。
公園はあちこちにあるでしょう。
そこではどのような遊びが行われているでしょうか。
どのような遊具があるでしょうか。


楽しかったグルグル回る遊具や動く遊具は、いまはどこにもありません。
動くものにしがみついて、飛ばされないようにしながら、
スピードやスリルを楽しんでいました。
その経験が自分のからだをコントロールする能力につながっています。


すべり台は階段を上がって、滑るだけの遊び方ではありませんでした。
教えられなくても下から上がろうとしましたね。

ツルツル滑るからどうすれば上がれるか。
しっかりと握らないとすぐに滑り落ちる。
片足を持ち上げる時はさらに踏ん張り、手もしっかりと握ろうとする。
ただ滑り下りるだけでは身につかないからだの使い方を
遊びの中で培っていました。


大人の目線でみたら、「危ない」「ルール違反」「友達に迷惑をかける」
ことかもしれませんが、子どもの中ではお互いがルールを決めて
楽しんでいました。


大人になると自分がしていた時のことを忘れがちです。
そして、大人の都合を押しつけていることにも気づいていないかもしれません。

「そんなことをしたら危ないからダメ!」
「ケガをするから止めなさい!」

私たち大人は、小さなケガを経験するから
大きなケガをしなかったのではないでしょうか。
子どもがもっている無限大の可能性、知らないうちに奪っていませんか。




12月22日に「ちとせキッズコーラス」さん主催の特別レッスンにて、
子どものケガを含めた姿勢のお話を行ないます。

『子どもの姿勢を考える・・体力・学力・脳の働き』

興味のある方はお問い合わせください。






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福本智恵子
専門家

福本智恵子

Cosmos(コスモス)

「良い姿勢」とは「まっすぐ立つ」こと。それはヒトが生まれたときに遡る。約1年間をかけた発育発達過程を、赤ちゃんから大人まですべての人が学習・実践でき、「良い姿勢」と「効率の良い動き」が作れます

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