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学校でケガをしない、子どものからだづくり

福本智恵子

福本智恵子

テーマ:小学生



先日、テレビで「学校の部活動での死亡事故」に関するニュースを見ました。
あってはいけないことですが、運動部での練習中に死亡事故が
起こっているのですが、その中でも特に『柔道』での事故が
非常に多いという内容でした。



来年度から中学校の学習指導要領が改訂になり、
体育の授業では「武道」と「ダンス」が男女ともに必修となります。
「武道」は学校によって何を行なうかは異なりますが、
相撲・剣道・柔道などから選ぶようです。
その中でも柔道を選ぶ学校が多いのではないかと思われています。

しかし、体育や部活動中の死亡事故が一番多いのが柔道。
果たして、今後のケガ・事故は防げるのでしょうか。


1983~2010年度(28年分)に発生した柔道(部活動や体育)での
死亡事故は114件です。
中学校39件、高校75件。


中学校の39件のうち、柔道固有の動作に起因する死亡は32件(82%)、
運動全般に共通する死因(突然死、熱中症等)は7件(18%)です。

柔道固有の32件のうち、投げ技・受身の衝撃によって頭部外傷
(急性硬膜下血腫など)が生じて死に至ったケースが30件、
その他(寝技で窒息死、投げ技・受身で臓器損傷など)が2件です。


高校では75件のうち、柔道固有の動作に起因する死亡は47件(63%)、
運動全般に共通する死因は22件(29%)、不明が6件(8%)です。

柔道固有の47件のうち,頭部外傷が44件,その他が3件です。


これらの結果から「柔道固有」とは、そのほとんどが頭部外傷に
よるものであるということがわかります。
では、柔道はそんなに危険なのでしょうか。



私は柔道の経験は全くありませんし、知識もありません。
しかし、子どもたちの姿勢やからだの使い方を見ていると、
柔道が危険なのではなく、からだをうまく使えない生徒が
柔道をすることでケガ・事故は増えるのではないかと想像してしまいます。


そこには『姿勢』が大きく関わっています。


偶然にも、テレビでニュースが流れた日に、
短時間ですが中学校の柔道部の練習を見る機会がありました。

技の練習の前に『安定した姿勢と動きやすいからだづくりの体操』を
指導しました。
その後に軽く動いてもらうと、

「(力が)入りやすい」
「(逆で技をかけても」やりやすい」
「(背負う時の)姿勢がきれい」

生徒本人も感じたし、顧問の先生から見ても
明らかに姿勢や動きが良くなりました。


部活動や体育では死亡事故は絶対にあってはならないし、
小さなケガでさえあってはならないと思っています。
動くためのからだづくり、その基本は『安定した姿勢づくり』

これは、生まれた時から始まっています。
子育ての中で見落としてしまっていることがたくさんあることを、
子どもに関わる大人のみなさんに知っていただきたいです。



12月22日に「ちとせキッズコーラス」さん主催の特別レッスンにて、
子どものケガを含めた姿勢のお話を行ないます。

『子どもの姿勢を考える・・体力・学力・脳の働き』


興味のある方はお問合せください。



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福本智恵子
専門家

福本智恵子

Cosmos(コスモス)

「良い姿勢」とは「まっすぐ立つ」こと。それはヒトが生まれたときに遡る。約1年間をかけた発育発達過程を、赤ちゃんから大人まですべての人が学習・実践でき、「良い姿勢」と「効率の良い動き」が作れます

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