本質を求める
あなたの「こころ」は健康ですか?
以前のコラムでWHO(世界保健機構)の健康の定義を書きました。
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual
and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
『健康とは身体的・精神的・霊的・社会的に完全に良好な動的状態であり、
たんに病気あるいは虚弱でないことではない。』
厚生労働省は、「3大疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞)」に、平成19年から糖尿病を加えて
「4大疾病」に対する予防対策に力を入れてきました。
ここ数年、精神疾患の患者が急増していることを受けて、精神疾患を加えて「5大疾病」として、
重点的に対策を進めていくことを決めました。
うつ病などの精神疾患に罹る人が急増し、平成20年に行った調査では、
糖尿病の患者が237万人、がん患者が152万人だったのに対し精神疾患は323万人と、
4大疾病の患者数を上回りました。
また、年間3万人を超える自殺者のおよそ9割は何らかの精神疾患にかかっていた可能性があると
指摘されています。
● 山陽新聞社 (7/10付)
「精神疾患対策 『五大疾病』機に強化を」
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2011071009563685/
厚生労働省では精神障害等の労災補償について、平成22年度の統計が出されています。
どのような出来事によるのかを抜粋してみました。
1.事故や災害の体験
2.仕事の失敗、過重な責任の発生等
3.仕事の量、質の変化
4.身分の変化(退職強要・出向・左遷)等
5.役割・地位(転職・配置転換)等の変化
6.対人関係のトラブル
7.対人関係の変化
これらは職場におけるものですが、家庭・家族や地域内の出来事も加えて考えてみましょう。
大したことないと思っていても、いつの間にか心と体をむしばんでいます。
精神障害の労災保障請求件数を年代別に見てみると、30~39歳が一番多く、
次いで40~49歳、20~29歳の順になっています。
一方、脳血管疾患・虚血性心疾患の労災補償請求では、40~49歳が一番多く、
次いで50~59歳、60歳以上、30~39歳の順になっています。
働き盛りの30~49歳は心も体も大きな負担を抱えていることがうかがわれます。
「精神疾患」には偏見を持つ人もあるかもしれません。
また、自分には無縁だと思っている方も多いでしょう。
しかし、自分でも気づかない小さな事の積み重ねによって、発症することは多いものです。
「誰もがかかりうる病気」という認識を持つことで早期受診や周囲の対応が図られることが
望まれます。
日々のちょっとした「イライラ」「不安」を早めに解消していくことが
「こころとからだ」の健康を保ちます。
「気持ちいい」「リラックスできる」「軽い」「楽(らく)」
そんな感覚を味わったあとは、からだがスッキリし、こころも落ち着きます。
『コンディショニング』は「からだとこころ」を元気にする新しい健康法です。
自分の「こころとからだ」に気づいていますか。