「 チラシに魅かれて観た芝居 」
2022年6月19日㈰ せんだいメディアテーク 7階 スタジオシアターにおいて
ステージ・アップ主催 ライブリーディングvol.9
角田光代原作 朗読劇「彼女のこんだて帖」を上演しました。
コロナの影響を受けて、2年半振りとなった今回の公演は、
・参加者の氏名・連絡先を把握するために「全席指定」
・会場を満席には出来ないため「2回上演」
と、初めて尽くしでしたが、検温や消毒など、感染対策を万全にして臨みました。
今回の作品、角田光代作「彼女のこんだて帖」は、
「ひとつの料理」と「それに関わる人」が織りなす「オムニバスドラマ」
しかも、それぞれの主人公が、次の作品にも登場するという「連作小説」です。
ともすると、思うようにならない日常に息苦しくなる中、
「生きていれば色んなことがあるけど、でも人生悪いことばかりじゃないよ」と
思わせてくれるこの作品は、本当に今の私たちを、優しい気持ちにさせてくれました。
今回は 「朗読劇」 と銘打って、「ひとり語り」 のスタイルをとりましたが、
出演者それぞれに、持ち前の個性と力を存分に発揮してくれて、
お陰様で無事納めることができました。
今日は、それぞれの「心に残ったフレーズ」と共に、当日の模様をご紹介します。
◆「泣きたい夜はラム」立花協子のこんだて帖(野呂光江)
「この寂しさも、ラム肉みたいにしっかり噛んで味わうべきなんだ」
「それさえ、私の栄養になるに違いないのだから」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5115835/
◆「恋の後の五目ちらし」久原千沙子のこんだて帖(堀多佳子)
「時にうんざりするような繰り返しは、自分の中の熱い気持ちの変形したものなのかもしれない」
「かつて抱いた恋心も愛情も希望も未来も、何一つ失わず私たちは年を重ねているのではないか」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5115992/
◆「決心の干物」玉乃井珠希のこんだて帖(小笠原清子)
「母と私って、ひょっとしたらずっと最初っから、もうすでに親子だったのかも」
「とすると、ここにいるだれかも、ずっとずっとどこかで私と会うのを待っているのかも」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5116056/
◆「結婚三十年目のグラタン」玉乃井雅子のこんだて帖(早坂ふく子)
「見る見るうちに泰男の頬が赤く染まり、それがおかしくて雅子は笑い出す」
「笑いすぎて、目尻のしわに一粒、涙がこぼれ落ちた」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5116152/
◆「かぼちゃのなかの金色の時間」久喜桃子のこんだて帖(長野淳子)
「私の作った料理を、覚えていてくれる。私と過ごした時間を抱えていてくれる」
「私たちにも、確かに光り輝く、黄金色の時間があった!」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5116532/
◆「漬けもの名鑑」円山知香子のこんだて帖(福山郁江)
「私たちの毎日は、かっこいいものとかっこ悪いもので出来上がっている」
「豊かであるということは、きっとそういうことなのだ!」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5116284/
◆「なけなしの松茸ごはん」増渕依子のこんだて帖(吉田睦美)
「今日まで、極力思わないようにしていた言葉。こんなはずじゃなかった」
「母のお金を全部使って追いつめたかったのは、自分自身だったのだと依子は気づいた」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5116334/
◆「豚柳川できみに会う」星野秋男のこんだて帖(佐藤稔)
「おれは、こんなにおいしいものを食べていたんだなあ」
「どんなレストランでも食堂でも、決して食べることのかなわないもの」
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5116407/
◆「カゲの功労者」
更に今回は、主人公以外の人物を「カゲの声」として、登場させるというスタイルで、
役者の戸石みつるさんと、若手の鈴木大典さんと米山陸さんにお願いしました。
一人で何役もしていただいたので、この3人はまさしく「陰の功労者」です!!
◆ 朗読に必要なもの
朗読は、作品を読み手の声と表現を通して、聴き手に届ける作業です。
朗読に必要なのは「読解力」「想像力」「表現力」
聴いていただいた時に「映像として見えるようだった」と言っていただけたら嬉しいのです。
特に今回は「料理」がテーマになっているので、美味しそうな映像が見えたら成功!!
そう思っていましたら、アンケートに
「朗読を聞いていて、おなかがなりました!」
「すてきな料理の数々、ごちそうさまでした!」
「美味しい料理を家族のために作りたくなりました!」
「今夜何を作ろうかしら?」
といった感想を頂き、とても嬉しくなりました。
あらためて、公演にお越し頂いた皆様、たくさんの応援を頂きました皆様に心から感謝します。
そして、私のこだわりに音を上げることなく、最後までついてきてくれた出演者
更に、縁の下で支えてくれたスタッフ、その全員に心から感謝を伝えたいと思います。
https://mbp-japan.com/miyagi/stage-up/column/5116922/
コロナ禍で引き籠もっていた2年半が報われた「6月19日」
ステージ・アップにとって、最高の「朗読の日」になりました。
皆様から頂いた 「言葉」 を糧に、これからも 文字に命を吹き込みながら、
「言葉を心の窓にして」 様々な作品を伝えていきたいと思います。
本当に、ありがとうございました。
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