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言葉の力で自分も周りも幸せに

生きた言葉のプロ

長野淳子

長野淳子 ながのじゅんこ
長野淳子 ながのじゅんこ

#chapter1

ひと組ひと組心をこめた言葉で送り出す

何気ないひと言に、癒されたり、奮起したり、涙したり―そんな「言葉の力」を感じたことは、だれもが一度はあるのではないでしょうか。

「ステージ・アップ」の代表、長野淳子さんは、その言葉の力を生かして人々の心や行動を前向きな方向へ導いていくプロ。思いを言葉に乗せることの大切さを「言葉を心の窓にして」というキャッチフレーズに込め、イベントや披露宴等の司会業から、講演、朗読といった表現活動まで、言葉が必要とされるさまざまなフィールドで活躍されています。

中でも最も長く続けているのは司会業。
そのスタートは、長野さんが27歳の時に依頼された友人の結婚式の司会でした。当時の長野さんは、事務職で5年間勤務した会社を“ある悔しい思い”をして辞めたばかりでしたが、司会本を買い込み手書きの台本を作り、ただただ「おめでとう」の気持ちを込めて精一杯やったそうです。
披露宴がお開きとなった後、待っていたのは、新郎新婦の「ありがとう! あなたにお願いして良かった!」というひと言と、会場担当者から言われた「またお願いしたいので連絡先を教えて」という言葉。
「うれしかった! 自分にしか出来ない仕事が見つかった思いでした」。
それから現在にいたるまで司会を務めた披露宴のカップルは3000組。「披露宴は100組いたら100組違いますが、どのカップルも変わらないのは幸せのオーラに包まれていること。そのオーラのおすそわけをいただきながら、お客様に心地よく過ごしていただける場をしつらえることに、一回一回真剣に向き合ってきました」。

長野さんが披露宴の司会をする上で心に刻む言葉は“披露宴は一生に一度。決してやり直しがきかないことを肝に銘じるように”。司会の師匠から言われたというこの言葉を、長野さんは今、新人の司会者がデビューする時に必ず贈っています。

#chapter2

朗読は作品に声で魂を吹き込む作業

披露宴だけではなく記念式典やパーティー、演奏会などの司会も手がけ、フリーアナウンサーとして順調に実績を積んできた長野さんは、2002年、新たに2つの言葉のステージを手に入れました。
そのうちのひとつが「朗読」。朗読の世界の奥深さを長野さんは「文字に声で魂を吹き込んで、生きた言葉にする作業」と表現します。「作者がその作品を通して何を伝えたかったのか、どんな思いで書いたのか、いろいろなことを考えながら作品とじっくり向き合って読み込んでいきます。作品が読み手の声を通してきちんと届いた時に初めて朗読は成り立ったと言えると思うのです」。

毎年6月には、東京で開催されるNPO日本朗読文化協会の「朗読の日」公演に出演されているほか、FMラジオ3で朗読番組を担当するなど朗読家としての舞台を広げて来た長野さん。現在は、朗読の魅力を多くの人に知ってもらいたい、と2つの朗読講座(仙台リビング社「大人のための朗読講座」、ラジオ3朗読講座「言葉を心の窓にして」)で講師を務めていらっしゃいます。「声を出して本を読むのは脳の血流をよくするんですよ。何より声を出すことで気分もスッキリするでしょ?」と長野さん。好きな作家だという向田邦子さんについて話す表情は、キラキラと目が輝き文学少女のころの横顔を垣間見た気がしました。「私も朗読をやってみたい」と思った方は、ぜひ講座に参加してみてはいかがでしょうか。

長野淳子 ながのじゅんこ

#chapter3

前向きな言葉は人生をいい結果へと導く

朗読と同じ2002年からスタートした長野さんの新しいステージ。それは講演やセミナーの仕事です。ステージ・アップでは、話し方、接客、マナーアップなど、シーンに合わせ講演会、セミナーを行っています。その対象は、PTAのお母さんたちや、百貨店の電話オペレーター、レストランのスタッフと、実にさまざま。テーマもそれぞれに合わせて用意するそうです。
でも、どんな方に向けた講演でも長野さんが必ず話すことがあります。それがポジティブトーキングの大切さ。
「『前向きな言葉を使うと気持ちが前向きになるから、物事がいい方向に向かっていくよ』ということ。東日本大震災で、9日ぶりに救出された石巻のお祖母さんとお孫さんがいらっしゃいましたね。お祖母さんは救助を待つ間「助かったら何が食べたい?」「将来は何になりたい?」と未来のことだけを話していたそうです」。
とりわけ、長野さんが最近気になっているのが新社会人の言葉の乱れや言葉に対する無知。「伝え方を教わらないで今まで来てしまっていると思います。一般的なマナーにも通じることだから、気持を込めて話すことの大切さを彼らに知ってほしいんです」。

言葉には魂が宿るもの。時に人生をいい方にも悪い方にも変えてしまう力を持っている。そのことを講演やセミナーを通して伝えていきたい、と長野さん。教育現場や企業で、長野さんの講演を聞けば翌日からいい言葉がもたらすいい気が職場に流れるはずです。
 
(取材年月 2012年4月)

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ステージ・アップ

言葉には話す人の思いが宿ります。「生きた言葉」を日頃から使って、物事を人生をいい結果に導きましょう。ステージ・アップは、司会・朗読・講演・講座など様々なシーンに合わせて「生きた言葉」をお届けします!!

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