気になる日本語 「余裕をお持ちください」

長野淳子

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テーマ:気になる日本語

道路の混雑状況などを伝えるコーナーで、渋滞しているので気をつけてという意味の
「時間に余裕をお持ちください」 という言葉。

時々耳にしますが、文法的には間違いです。

「余裕をお持ちください」 を使う人は、
「余裕を持つ」 の 「持つ」 を動詞と間違えて、「持つ」 を丁寧に言いかえて
「お持ちください」 と言っているのでしょうが、

「余裕を持つ」 は 「余裕を」 と 「もつ」 が別々の言葉で成り立っているものではなく、
「余裕を持つ」 という1つの慣用句です。

そのため 「もつ」 を単品で 「お持ちください」 に置き換えることは、文法的には間違いです。
「自信を持つ」 「信念を持つ」 なども同じです。

いずれも正しくは、

○ 「時間に余裕を持ってお出かけください」
○ 「自信を持ってお勧めします」
○ 「信念を持って邁進します」

といった表現になります。

「言葉」 はそのほとんどが、耳で覚えて口によって伝わっていきます。
間違った言い回しは、気づいた時に気づいた人が 「その言い方は間違っている」 と
なおしていくことが大切です。

ホームページにも ブログを掲載中です。ぜひご覧ください!! 
http://www.stage-up.info/person/cat1/

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長野淳子(講師)

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言葉には話す人の思いが宿ります。「生きた言葉」を日頃から使って、物事を人生をいい結果に導きましょう。ステージ・アップは、司会・朗読・講演・講座など様々なシーンに合わせて「生きた言葉」をお届けします!!

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