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社会保険料:入社時・退社時の取扱い②

佐々木保幸

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テーマ:社会保険

入社時の社会保険料について、留意すべきことは、
〇入社日の属する月から社会保険料は発生する。
社会保険料には「日割り」はなく、月単位となります。たとえば、入社日が月末日で1日だけであっても1ヶ月分の社会保険料が発生します。
〇社会保険料は翌月の給与から控除する。
たとえば、4月分の社会保険料は5月の給与(5月中に支払う給与)から控除します。社会保険では、給与は締日ではなく支給日で考えます。。
〇給与の締日によって初回の給与から控除する場合もあり、2回目の給与から控除する場合もある。
〇支払日が翌月に月ずれしている会社は入社日に留意する必要があります。(たとえば、給与の締日が25日、支給日が翌月10日の場合)
入社した月の翌月の給与から社会保険料は控除するが、締日以降入社の場合は社会保険料だけ発生します。

(入社日が4月1日の場合)
給与の締日が20日、支払日が25日の場合、
4月1日に入社したAは、4月入社ですので4月分の社会保険料が発生します。Aの初回の給与は4月25日、Aは4月分の社会保険料が発生するので、この4月25日払いの給与からは社会保険料を控除する必要はありません。2回目である5月25日払いの給与から4月分の社会保険料を控除することとなるので、5月25日払いの給与から控除することになります。
(入社日が4月23日の場合)
給与の締日が20日、支払日が25日の場合、
4月21日に入社したBは、4月分から社会保険料が発生します。Bの給与は4月給与の締日(20日)以降の入社なので初回の給与は5月25日となります。5月25日払いの給与は4月分の社会保険料を控除しますので、Bは初回の給与である5月25日払いの給与から控除することになります。

A、Bは同じ4月中の入社(Aは4月1日、Bは4月21日入社)なので、A、Bは4月分の社会保険料が発生します。4月25日払いの給与と5月25日払いの給与から何月分の社会保険料が控除されるのかに留意して、Aは2回目の給与、Bは1回目の給与ですが、どちらも5月25日払いの給与から社会保険料を控除することになります。

(締日と支給日が月ずれする場合)
給与の締日が25日、支給日が翌月10日の場合、
A、Bは4月中に入社ですので5月に支払われる給与から社会保険料を控除します。社会保険は給与を支払う月で考えます。4月1日に入社したAは、5月10日払いの給与から4月分の社会保険料を控除することになります。4月21日に入社したBも、5月10日払いの給与から4月分の社会保険料を控除することになります。
4月26日に入社したCは、4月分から社会保険料が発生します。Cの給与は4月の給与の締日(25日)以降の入社なので初回の給与は6月10日となります。5月10日払いの給与は4月分の社会保険料を控除しますので、Cは5月10日の給与の支払いがありませんが社会保険料が発生することになります。Cから別途社会保険料を預かるか、または会社で一時的に立替えて社会保険料を納付し(5月末が期限)、6月10日支払いの給与から2か月分(4月分と5月分)を控除することになります。

BやCの場合のように、月末近くに入社して数日間しか仕事をしなくても社会保険料は控除されます。
入社日を考える際は留意する必要があります。

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佐々木保幸
専門家

佐々木保幸(税理士)

税理士法人 洛

会計の数値をもとに、経営を一緒に考え共に成長を目指す。弁護士など異業種との交流も深く、お金にまつわることであれば専門外の問題にも力を発揮。税務関連の講師も務める。

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