きれいすぎる水に魚は住めない

ある男性が、こんなふうに話してくれました。
「昔は、毎日“楽(らく)して生きたい”と思ってたんです。
でも今は、“楽(たの)しく生きたい”って思えるようになったんですよ。」
この言葉には、きっと多くの人が共感できるのではないでしょうか。
「楽しい」という感情に満たされているとき、
人は自然と前向きに、主体的に動けるものです。
「どう生きたいか」を自分で選び取れる感覚があります。
けれども、
そんなふうに生きている人を見て、
モヤモヤしたり、不快に感じたりすることもあるかもしれません。
あるいは、
「楽しく生きなきゃいけない」
そんな思いがプレッシャーになって、心が疲れてしまうこともあります。
だからこそ、元気が出ない時には、
「楽(たの)しく」ではなく「楽(らく)に」生きることを選んでいいのです。
無理に明るくふるまおうとしなくて大丈夫。
それができないときは、「そういう日もあるよね」と、そっと自分を休ませてあげましょう。
私たちは日々、
「こうしなきゃ」「やらなきゃ」と、たくさんの荷物を背負って生きています。
その荷物を持ったまま、無理に笑おうとするのではなく、
一度立ち止まり、そっと下ろしてみる。
楽(らく)になることで、
少しずつ心がほどけていき、
やがてまた自然に、笑顔になれる日がやってきます。
「楽しく生きたい」と思える日もあれば、
「今日はとにかく楽になりたい」と思う日もある。
そのどちらも、あなたにとって大切な時間です。
今のあなたにとって必要なのは、どちらですか?



