足や膝回りのトラブルの原因が、靴に関係する場合が多いという事

小黒健二

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テーマ:膝の痛み

足や膝のトラブルで当相談室にご来店いただいた方の中には、トラブルの原因が自らの「靴」や「靴の履き方」や「靴の選択基準」が間違っていることにあると思われていない方が多いようです。
足や膝のトラブルは生活習慣が原因になっている場合が多く、その中でも「靴」周りが関係している事が意外に多いのが現実です。
例えば、脱いだり履いたりが簡単な靴や過度に柔らかく軽量の靴が、足に負担の少ない靴として積極的に選択されている方が多いようですが、実はその選択基準こそが、足や膝のトラブルを助長しているのだとは思ってもみないと思います。

そんな例に当てはまるご婦人が「足のカウンセリング」を受けにいらっしゃいました。
足元を拝見すると、スリップオンのスニーカーを履き、足を引きずるように歩いて来店されました。
さらに、靴底の幅から両足の小指部分が大きく脇にはみ出したようにズレて、両足首が体の外側に倒れ込んでいらっしゃいます。
その姿に思わず「膝が痛そうですね。」と言ってしまった私。
「あら、見ただけで膝が悪いのが分かるの?」とご婦人。


早速「足のカウンセリング」を始めました。
このご婦人は、足首の体の外側への傾斜と扁平足、さらに大きく内反した小指の付け根の腫れ、膝の内側の痛みを抱えていらっしゃいました。
履いていたスニーカーは大きく変形していました。
「残念ですが、今履かれている靴が安定性の無い柔らか過ぎる靴なので、足の変形や偏った荷重をしっかりと受け止める事が出来ず、足がフワフワと不安定なまま体重の負担を受けてしまうので、返って足や膝の関節に大きな負担を掛け続けていたようですね・・・。」と私。
「ええっ? そうなの? だってクッションが良くて軽い靴が足や膝に優しいって聞いたわよ・・・。」とご婦人。
「それは、誤った考え方ですよ。実際は足元をしっかりと安定させることが重要なんですけどね・・・。」と私。

そこで、「足のカウンセリング」の結果に基づき、健康靴に簡単なサポートを加えたテストシューズを履いて歩いて頂きました。
「うわーっ、なんて軽く歩けるのかしら・・・。全然重くないし、スタスタと歩けるわ。なんでなの?」とご婦人。
「足の骨格のズレがしっかりとサポートされて、足首や膝関節への負担が軽減され、体全体が安定して負担なく歩けるようになったでしょ?」と私。
「今まで履かれていた靴は、フワフワとして足や膝の安定性を損ない、体が左右にブレたまま歩いていたんです。それが足首や膝関節への大きな負担となって痛みを引き起こす原因になっていたんですよ。」と説明する私。

30分後、出来上がったばかりの健康靴に履き替えて、ご婦人はお帰りになりました。

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小黒健二
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小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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