強度の外反母趾に悩むご婦人
整形外科でIP外反母趾(末節骨外反母趾)という名称の外反母趾と診断されたご婦人が、当相談室を紹介されてご来店されました。
普通に知られている外反母趾は、親指の付け根を基点として指先が小指側に曲がり、親指の付け根に関節の角が出来て出っ張ってしまい、靴の幅に圧迫されて痛くなるという症状なのですが、IP外反母趾(末節骨外反母趾)は親指の付け根ではなく、指先の末節関節を基点として指先の関節が外反してしまうのです。
一見すると外反母趾とは認識し難く、指先が変な恰好をしている程度に思ってしまうようなのですが、指の脇にタコや角質や巻き爪になったり、関節の曲がり角が痛むようになってから異常に気付かれたそうです。
多くの場合がそうであるように、このご婦人もスクウェア型の足型でしたので、足長よりも大きめのサイズの靴でないと足先の幅と靴のつま先の幅が合わないため、足先の幅に合わせた大きめのサイズの靴を選択されていました。
「足のカウンセリング」の結果に基づき、足に適合するオブリークタイプの健康靴を選択して簡単な補正パーツを組み込んだテストシューズを組み立ててみました。
ところが、その健康靴を見るなりのご婦人の一言が強烈でした。
「嫌だ、そんなデザインの靴、絶対に履きたくない。」
確かに足に合わせると、お洒落なデザインの靴とは思われない事が多いのですが、一方で、足に合った靴を提供するのも私の職務なので、まずは足に合う靴を実際に履いて歩いて体感して貰う事が重要なのです・・・。
「見た目はともかく、実際に履いて歩いてみて貰えませんか?」と説得する私。
「だって、男の人の靴みたいでみっともないじゃない・・・。」と拒むご婦人。
「良薬口に苦し、という諺もありますから、見た目の好き嫌いはちょっと置いておいて、履き心地だけでも体験して貰えませんか?」と私。
すると、しぶしぶながらも靴に足を入れて頂く事ができました。
暫く店内を歩いてみて頂きました。
「どうでしょう?足に痛みを感じる事無く歩けますか?」と尋ねる私。
「確かに痛くなく歩けて快適だけど、やっぱりデザインがねえ・・・。」とご婦人。
「確かにデザインはお気に入らないでしょうけど、少なくとも履き心地だけは気に入って頂けましたか?」と私。
「うーん、履き良いのは確かだけど・・・。」とご婦人。
「せっかく整形外科のご紹介でご来店頂いたのですから、IP外反母趾の対処の方法としての健康靴をご提案させて頂きましたが、足に合う靴のデザインがご自身の好みと合わないというデザイン面での問題との折り合いが付かないようなので、ゆっくりと時間を掛けて再考して頂けたらありがたいのですが・・・。」と私。
こうして、今回は健康靴の履き心地を知って頂くという目的を終えて、ご婦人はお帰りになりました。
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