膝の痛みへの対処
膝の痛みと坐骨神経痛に悩んでおられるという６０代の男性がご来店されました。
確かにO脚が強くてガニ股で歩いておられます。
左肩が下がっているのがよく分かります。
この方は、柔らかくクッションの効いたスニーカーを探しているのだそうです。
「柔らかすぎる靴は、返って足元が不安定になって、膝関節に負担を掛けてしまいますよ。選び方を変えた方が良いと思いますが・・・」とアドバイスしたのですが、
「硬い靴は膝に響いて痛くて履けないよ。」と言われてしまいました。
「本当にそうなのかどうか、騙されたと思って足元を安定させるしっかりした靴を履いて歩いてみて下さい。」と私。
足の大きさを計測して、２６.５ｃｍの健康靴に簡単なO脚矯正のパーツを組み込んで履いて歩いて頂きました。
「ふーん、思ったより軽い靴だね。」と男性。
「どうぞ、店内を歩き回って下さいな。」と私。
暫くの間、店内を行ったり来たりと歩き回る男性。
「どうですか？しっかりと堅牢な靴底の靴は膝に響いて痛いですか？」と尋ねる私。
「今は痛くないね。」と男性。
そこで、今度は男性が履いて来た有名スポーツブランドのスニーカーに履き替えて歩いて頂きました。
「どうですか？柔らかいクッションのスニーカーの方が歩き易くて痛くないですか？」と聞くと、
「あれー？なんだか底が薄くて心もとない感じがするねえ・・・。」と男性。
「足元が不安定になったでしょ？」と私。
「うーん、なんだか膝が不快だなあ・・・。」と男性。
「膝が痛くなるのは足元が不安定になって、膝関節にバランスの悪い荷重が掛かり続ける事も原因の一つなんです。ですから、足元を安定させて、膝にバランスの良い負荷が掛かるようにする事も痛みを軽減させる重要な手段になるのですよ。」と私。
「なるほどねえ・・・。そんなこと考えた事もなかったわ・・・。」と男性。
そうなんですよねえ・・・。
軽くて柔らかい靴が足や膝に負担の無い靴だと思い込んで、足元を安定させる靴を履きもしないで、初めから選択を除外してしまう方が実に多いのです・・・。
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