65歳までの再雇用義務化に企業反発

小黒健二

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テーマ:ニュース雑感

年金支給開始年齢の引き上げに合わせて、65歳までの希望者全員の再雇用を義務付けるという厚生労働省の方針に、企業側の反発の声が上がっているようだ。
仕事が無ければ収入が無い。収入が無ければ生活も消費も出来ない。
年金支給開始を65歳からに遅らせなければ年金制度が破綻する。しかし、定年が60歳のままでは無収入の期間が生じてしまう。
矛盾を解消するための苦肉の策なのだろう・・・。
けれども、当然ながら企業側は人件費の負担増を嫌う。収益を圧迫するからである。
国は年金支給額の負担増を嫌う。年金制度が破綻するからである。

国も企業も債務超過を嫌う。債務の原因になり易い経費の増大を抑えようと必死である。
それは個人や家計のやり繰りでも同じである。
国や企業や家計でも、生み出す価値よりも使う経費の方が大きくなっているのだろうか・・・?
作るより消費する方が、生み出す価値よりも失われる価値の方が大きいのだろうか・・・?
何がどうなって、こんなアンバランスな世の中になってしまったのか・・・?

生活や仕事や生産や消費や社会組織全体の役割と仕組みが、ギシギシと音を立てて歪み始めているのかもしれない。
収入と支出のバランスや労働と対価のバランス、投資と収益のバランスや個人と社会のバランス、生産と消費のバランスや量と質のバランス等々、生活の意味と価値観を根本から見直すべき時代のようだ。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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