#保育園落ちたの私だ
6月16日のコラム「メルトスルー(溶融貫通)」http://mbp-japan.com/kanagawa/robinfoot/column/475 に関連する報道を目にしたので、感想を書きます。
「東京電力が福島第1原発事故をめぐる地下水の汚染防止のための遮蔽(しゃへい)壁(地下ダム)の設置に関し、設置費用が1000億円レベルになるとの見通しを立てながら、公表しない意向を政府に伝えていたことが分かった。
政府と東電の費用負担が明確でない中、東電が費用計上すれば債務超過に陥りかねないことを懸念したためだ。」との報道がありました。
「仮に1000億円レベルのさらなる債務計上を余儀なくされることになれば、市場から債務超過に一歩近づいたとの厳しい評価を受ける可能性が大きい」と経営上の危機的な状況に陥ることを懸念して、現実の危機的な状況下にある抜本的な汚染水対策を先送りさせていた疑いが強まったのです。
なんということでしょう!。経営上の危機の方が放射能汚染による環境への壊滅的な危機よりも優先されるとは・・・。
東京電力にとって、企業の存続の方が福島の住民の安全や地域の存続よりも優先順位が上のようです。
最悪の事態を想定し、素早い対応を企業の存亡を賭けて実行してこそ、「東京電力は良くやった」との評価を得ることができるはずなのに、市場の評価は東電が債務超過に陥ることの方が、よっぽど最悪なのです。
市場の評価とは、企業が利益を上げてこそのものです。損を覚悟で大事に奉仕することは、市場では評価されないのでしょうか?市場原理の矛盾を見た気がします。
そして、もう一つの懸念は、「経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は20日の会見で『大規模な対策で費用もかかる。地下水脈などの状況を踏まえ十分議論してから実行するものだ』と述べ、対策を急ぐ必要はないとの認識を示した。」との報道です。
ここに至ってもまだ・・・。思わず力が抜けてしまいました。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/