やられたら、やり返す。倍返しだ!
こんな見出しが出ていました。
「さもありなん・・・。」というのが私の率直な思いです。
しかも、「調査直前に生食用食肉の提供を取りやめた施設は対象に含まれていないなど、実際にはさらに多くの施設で基準が守られていなかった可能性がある」というオマケ付きです。
加熱した市場争奪戦が繰り返される限り、どんな業界にも「大人の事情」という名のグレーゾーンがあると思います。
これまでも実効性が疑問視されていたという「罰則のない衛生基準」自体、官が民のために設けたお墨付きのグレーゾーンに見えて仕方がありません。
過去にも同じような構造の偽装や改ざん、基準違反による事故や事件が数多くありました。その度に同じような批判が繰り返されてきました。
では、なんで繰り返し同じような事故や事件が起きるのでしょうか?
それは原因の多くが、徹底したコスト引き下げによる利益確保や手っ取り早い価格訴求による市場確保で、激化する一方の競争に企業の存亡を賭けて臨まなければならないという「市場原理主義」にこそあるからです。
「切磋琢磨」は否定しませんが、「競争のための競争」は質やモラルの否定に繋がりやすく、その結果、市場そのものを荒廃させるリスクがあります。
生活者も目先の価格競争に踊らされることなく、じっくりと質とのバランスを見極める目を養うことが重要だと思うのです。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/