勉強したら勝手に応用。未来のシナリオ
離檀をするかしないかの選択肢
仕事ではなく世間話で出てきた話なのですが、
実は田舎のお寺でお墓を片付けてこちらに、今住んでいるエリアにお墓を建てたのです。
いわゆるお墓の引っ越しをしてきました。
お墓をたたんで持っていくのは良いが檀家はそのままでいいのではないかとお寺さんに言われ、離檀を切り出したら100万円以上の離檀料を言われ、お墓が近くに持ってこられるのなら離檀はあきらめたということ。
私自身も初めてのケースに驚き
ご遺骨を移動するための手続き「改葬」に関する「埋蔵証明欄」の証明を盾に離檀料を請求するという案件は確かに今まで幾度となくお話を聞きましたが、そこはさらっと流して遠くに行ってお墓を建てても檀家はやめられない?という縛りが。
そして多くの親戚がその寺院の檀家であるという縛りもあったのです。
親戚に迷惑をかけたくないですもんね。
しかも、お寺さん指定の石材店に解体費の見積もりを取ったところあまりに高額だったので、ほかの近隣エリアの石屋さんにも見積もりをとるとはんぶんで済んだと。
本当にごくまれなケースではあるのだと思いますが、こういったことは実在するし、9割以上まじめにやっている人も同じ穴のむじなに見られることは残念でなりません。
さて、話は戻ります。
距離にして約300キロ離れたエリアの檀家であること
これはそう珍しいことではありません。
今までお墓も寺院内にあるし、護っていただいているから。
お互いがその認識で入れるなら距離は関係ありません。
がそもそも距離プラス根っこの部分でお寺さんとの関係を断ちたいと思っていた方にとっては距離以上の心の遠い距離があったのかもしれません。
しょせん人と人です。
気持ちのかい離はもしかしたら金額という数字でしか表現はできないのかもしれません。
檀家側の視点だけでお話しするのもいけないので
いま、首都圏に人口は流れ地方の過疎化が進むなどして地方の人口が減るにあたり必然的に地方の少なからずの寺院は檀家の減少などの問題を切実に感じているそうです。
その中で1件減るということは寺院の運営に大きくかかわりお寺の維持に苦しみ廃寺になるというところもゼロではありません。
なので、今までの檀家さんを大事にしたい、ずっとご先祖様をお守りするのでつながっていたいということは当たり前としてあります。
今回の事例のように行き過ぎと感じるものもたまにはありますが、多くの寺院は寄り添ってそして送り出してくれるものと思います。
当たり前にお参りさせていただいていたご家族がいなくなることは、お寺さんにとっても寂しいコトなのです。
心の距離と関係性
お金が大変だから、という理由は間違いなく大いに関係がありますが、
それでもこの人にお守りしていただきたいという気持ちになればお金は次になります。
ついお金を払う側ですから「言うことを聞いてくれないのにこれだけ取られた」という話になりがちですが、まず払う側から包む気持ちをお伝えして変わらなければ何も変わらないのかもしれません。
人は簡単には変われません。自分がなかなか変われないのですから、ましてやよく思っていない相手が変わることもありません。
まず心の距離を詰めるためにあなた自身から変わらなければ。
そしてお寺さんを気軽に相談できる場にあなたがすれば何かが変わってくるかもしれませんね。
両者の両面を見ているからとても悩ましい石屋の戯言でした。