コラム
エンディング産業展2016 そもそも そしてまとめ
2016年8月31日 公開 / 2020年8月25日更新
「生」と「死」の2面性のなかで
生きている間、今あるお金でどう生き抜いていくか。
死んだあと、自分はどうありたいのか
という主人公は「私」で組み立てられていた。
「私」に関する誰かに迷惑をかけない仕組みの商材が多かった。
その「私」を支える第3者である事業者の仕組みは「優しい」か「優しくない」かといったら
お金がある程度あるものにとっては選べる「優しそうな」仕組みが多かったように思える。
週刊誌などで騒ぐように、「ゴミ屋敷で孤独死」などというセンセーショナルなタイトルでお金のない人はそんな亡くなり方をするんだと一瞬引くかもしれないが、その亡くなった人は幸せではなかったのか?
もしかしたら迷惑をかけることが多いかもしれないけど、自宅で亡くなれて幸せだったかもしれない。
本人以外誰の幸福度なんてわかりはしない中で、迷惑をかけないことが幸せみたいな妄想も持ち上がってきている。
供養産業にとっての産業革命はない
供養業界にとっては大きく風呂敷を広げていただいたエンディング産業展ではあったものの、供養の面から考えれば「私」しか主人公がいないのであればそこで「供養」は絶える。
わたしたちの業界が目を向けるべきところは「これからの世代」というのもちょっと違く、「供養する人」そう「私」に対しての「あなた」
お墓でも仏壇でも山でも木でも海でも宇宙でもいい
向き合う残された人が気持ちを大切に抱いていけるモノやコトでしかなく、
もう大規模な産業の発展はありえない。
それは「私」の主張をする人が増えたし、社会構造的に「私」が多くなってしまい
その方たちが大量死する時代になってきたから
そして人口も減ってきている。
革命的な事業はできるかもしれないが、「私だらけ」の中で産業としての革命はない
もう一度地に足をつけて丁寧に残された人と向き合うことの大事さを感じたイベントでした。
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