続けられるダイエット
動物は自然の状態では常に飢餓との戦いです。ヒトも飢えないように、脂肪を蓄えるように工夫して生きてきました。脂肪をもっとも効率的に蓄える方法として「脂肪と糖質を一緒にとる」という食事を「おいしい」と感じるように進化してきたとも言えます。ですので、動物は放っておくと「脂質と糖質」を選択する傾向にあります。
ラットの実験
自由に食べ物を選択できる食環境下で、オスとメスのラットに1日3回の食餌に栄養組成の異なる4種類の餌を選択させました。
結果は、オス・メスともに高脂肪・高蛋白質食(小麦)と高脂肪・高砂糖食に偏っており、栄養組成に優れた標準食は少なかったとのことです。
飢餓が心配される状況では大きな問題ありませんが、いつでも食事ができる状況でこういった食事を継続すると体脂肪が増加し、肝臓に中性脂肪がたまり、血中アルブミンが低下するといった肝臓や血液の異常をきたします。
カフェテリア形式における雌雄ラットの摂食行動について
県立広島大学人間文化学部紀要 (2186-5590)8号 Page11-20(2013.03)
とくに子供は放っておくと、お菓子やファーストフードのような食事に偏りますし、肥満や生活習慣病、2型糖尿病の原因となります。食事をするときは「脂質のとりすぎ」「糖質のとりすぎ」に常に注意しましょう。