太る原因
厳しい食事制限やトレーニングジム、ランニングは続かないものです。今回は、特別な食事や運動以外でダイエットする方法を御紹介します。
食事誘発性熱産生を増やす
食事誘発性熱産生とは食事の栄養素が分解され、一部が体熱となって消費されることです。食後に身体が暖かくなるのはこのためで、1日の消費エネルギーの10%くらいを占めます。
よく噛んで食べる!!
この一言につきます。食物をよく噛むことの満腹感および食事誘発性熱産生への影響を検討した報告があります。噛む時のエネルギー消費量は3.7±0.8kJ/20分と推定され(噛むだけでカロリー消費!)、またよく噛んで(一口30回)食べた時の方が、噛まない場合に比べ、食事誘発性熱産生および満腹感が有意に高かったのです。
若年女性を対象に、食物をよく噛むことの満腹感および食事誘発性熱産生への影響を検討した報告。ノンカロリーで無味の硬いガムを20分間噛んでもらい、咀嚼筋活動に由来するエネルギー消費量を測定したところ、咀嚼時エネルギー消費量は3.7±0.8kJ/20分と推定された。また、被験者10名に固形の食事をよく噛んで(一口30回)、または同じ食事をピューレ状にして噛まずに摂取してもらい、食後エネルギー消費量、基質酸化量、食欲感覚、および自律神経活動を評価した。その結果、よく噛んで食べた時の方が、噛まない場合に比べ、食事誘発性熱産生および満腹感が有意に高かった。以上より、食物をよく噛むことで食後の満腹感と食事誘発性熱産生が高まることが示された。
Thorough Mastication Prior to Swallowing Increases Postprandial Satiety and the Thermic Effect of a Meal in Young Women
Journal of Nutritional Science and Vitaminology (0301-4800)62巻5号 Page288-294(2016.10)
非運動性熱産生(NEAT)を増やす
ジムに通う、ジョギングをする、そしてそれらを継続するのはとても難しいことです。そこで、運動以外で日常的にできる方法です。非運動性熱産生(NEAT)とは運動ではない日常生活活動による消費エネルギーで、1日の消費エネルギーの20%くらいを占めます。
ポイント
姿勢を正す
歩く
移動はバスや電車を利用
階段を使う
座りっぱなしはダメ 立つ!
掃除や洗濯をする
仕事や家事で立ってできることは座らず、移動はエレベーターから階段へ、車から徒歩に、などです。食事制限が続かない方、運動する時間がない方は今日から始めてみてはいかがでしょうか。