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上村徳郎(うえむらとくろう) / 内科・腎臓内科医

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コラム

尿酸値の基準

2022年1月18日

テーマ:尿酸

コラムカテゴリ:医療・病院

「尿酸値が高い」という話はよく聞きますが、実は痛風以外にも様々な病気に関連しています。高尿酸血症は放っておくと尿酸の結晶が関節や腎臓にたまり、痛風だけでなく、腎障害や尿路結石などの原因となります。また高尿酸血症は、脂質異常症(高脂血症)や糖尿病、高血圧などのメタボリックシンドロームを構成する生活習慣病を合併することが多いことがわかっています。

まずは生活習慣の改善!

尿酸値を下げるには、まず普段の生活習慣の改善です。
食事療法 (下の図)
アルコールの摂取制限
尿酸の排泄をうながすために十分な水分(1日2リットル)を摂取

症状がなくても治療が必要か

無症候性(症状のない)高尿酸血症でも痛風関節炎の発症予防および腎障害や心血管障害の発症・進展予防を期待し薬物治療が考慮されます。
治療にあたっては尿酸値6.0mg/dL以下を目標としますが、尿酸値を下げすぎないことも大切です。

もっともよい尿酸値とは

痛風患者では尿酸塩結晶を溶解して除去し、再発を予防するには尿酸値6.0mg/dL以下が目標とされています。
尿酸値と心血管イベント(心筋梗塞や脳梗塞など)の関連性については、血清尿酸値が低下すると減少し、血清尿酸値が女性では3.2~3.9mg/dL、男性では4.5~5.2mg/dLの群で最も発生率が低くなりましたが、それ以下になると増加するというJカーブ現象がみられました。また血清尿酸値が1.0mg/dLでは運動後急性腎不全のハイリスクであることが報告されており、神経変性疾患では血清尿酸値を長期にわたり3.0mg/dL未満に下げないことが推奨されています。

高尿酸血症の治療にあたっては血清尿酸値6.0mg/dL以下を目標とし、血清尿酸値を下げすぎないことも考慮する必要があります。


富士薬品webサイト

高尿酸血症の治療
高尿酸血症と痛風 (0919-5491)26巻2号 Page155-159(2018.09)

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