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むくみ解消③ 今からできること

上村徳郎

上村徳郎

テーマ:むくみ

クスリの見直し

まずは今飲んでいるクスリを見直しましょう。むくみの原因となるクスリとしてはカルシウム拮抗薬(高血圧の薬)や NSAIDs(痛み止め)、甘草含有製剤(漢方薬等)などがあります。クスリの減量は主治医との相談が必要ですが、市販の痛み止め(ロキソプロフェンなど)を日常的に服用している方は要注意です。頭痛や生理痛で内服している女性は多いと思います。また神経痛のクスリであるプレガバリンはよく使われるのですが、副作用として体重増加、めまい、傾眠、四肢末梢の浮腫などがみられることがあります。こちらも注意が必要です。
痛み止め

今日からはじめましょう

塩分制限

日本人はもともと塩分摂取量が多く、また高血圧や慢性腎臓病の管理・予防のためにも減塩は重要です。1日6gを目標にしましょう。水分制限については、あまり明確なエビデンスはありません。慢性腎臓病などの体液が貯留しやすい方は主治医と相談してみましょう。

下肢挙上

心臓より高い位置に(横になって行いましょう)
1回あたり30分以上
1日に3〜4回程度

これで下肢静脈の血流が改善したという報告があります。今夜から寝るときには足の下にクッションを置き、逆に日中は長時間の立位や座位を避けましょう。

弾性ストッキング

弾性ストッキングは、下肢の循環を改善することで浮腫を軽減することが期待されています。歩行運動を加えるとさらに効果的で、弾性ストッキングで圧迫するだけと比べて浮腫や下肢潰瘍の改善が報告されています。ですので、ストッキング着用のタイミングとしては起床時が現実的と考えられます。ただし、皮膚病変や末梢動脈疾患の合併がある場合には使用できません。
弾性ストッキング

ポリファーマシーを回避する エビデンスに基づく非薬物療法のススメ
症状編 下肢浮腫
総合診療 (2188-8051)30巻10号 Page1198-1201(2020.10)

むくみはクスリの副作用であった可能性がありますので、主治医に相談したり市販の鎮痛薬は中止するなど見直してみましょう。原因を取り除いたうえで下肢挙上から始めてみましょう。次回は病院、診療所での治療です。

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上村徳郎
専門家

上村徳郎(内科・腎臓内科医)

医療法人愛徳会 上村内科クリニック

内科・腎臓内科の治療を専門にさまざまな病気の要因となる生活習慣病の予防にも力を入れています。生活習慣病に関わる食生活や栄養の見直しを予防の基本とし、食事法などをアドバイス。テレビ番組などの医療監修も。

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