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上村徳郎(うえむらとくろう) / 内科・腎臓内科医

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コラム

むくみ解消① 生活習慣について

2021年11月20日 公開 / 2022年10月9日更新

テーマ:むくみ

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 美脚

女性に多い特発性浮腫

むくみ(浮腫)には様々な原因がありますが、今回は20歳代から40歳代女性に多い特発性浮腫についてです。特発性浮腫は心疾患、肝疾患、腎疾患などの明らかな原因がないのに全身性の浮腫を繰り返す病気です。浮腫には日内変動があり夕方に悪化します。中年女性にみられることが多いですが、月経周期とは関係がなく閉経後も続きます。また糖尿病や肥満、神経質な性格、摂食異常、利尿薬や下剤使用との関連も指摘されています。
むくみ
特発性浮腫のThornの診断基準
下記3項目すべてを満たしたとき特発性浮腫と診断します
・朝と夕の体重差が1.4kg以上
・浮腫をきたす器質的疾患の除外
・精神障害がある、または感情が不安定

治療は?

特発性浮腫は進行性の危険な病気ではありません。まずは塩分制限(5~7g/日程度)、適正な水分と食事摂取を始めましょう。減塩についてですが、今の食生活でいったい何グラムの食塩を摂取しているのかわからない方がほとんどだと思います。そこで、簡単に食塩摂取量を評価できる方法としてスポット尿法があります。この方法は一回の採尿だけで一日食塩摂取量を推定できるものです。高血圧を伴った特発性浮腫患者に対して、この方法で評価した塩分摂取量をもとに栄養指導を行ったところ浮腫、血圧とも改善した症例も報告されており有意義な方法です。


特発性浮腫・遺伝性血管性浮腫
成人病と生活習慣病 (1347-0418)43巻5号 Page574-578(2013.05)

特発性浮腫
診断と治療 (0370-999X)104巻8号 Page1029-1033(2016.08)

スポット尿法による食塩摂取量評価と減塩指導によって浮腫が改善した特発性浮腫症例
岩手県立病院医学会雑誌 (0385-9320)46巻2号 Page156-159(2006.12)

減塩
むくみに対しては、まずは医療機関を受診して血液検査などで原因を調べてもらいましょう。特発性浮腫と診断された場合、生活習慣としては減塩が有効です。実際に摂取している塩分量を測定してもらいながら治療しましょう。生活習慣の改善で効き目がないときは薬物治療を検討します。次回からは生活習慣以外の治療法を御紹介します。

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