アンコンシャス・バイアス研修とセミナーのご案内
毎年お声かけいただいている、香川大学の全教職員を対象としたコンプライアンス研修。
今年も大学の会議室からオンラインで全学に配信され、200名を超える教職員の皆さまにご参加いただきました。
昨年度までは「アンガーマネジメント」を中心にお伝えしてきましたが、
今回は「マイクロアグレッション(自覚なき差別)」と「アンコンシャス・バイアス」をテーマに取り上げました。
無意識の「ふつう」が、誰かを傷つけることがある
マイクロアグレッションとは、知らないうちに誰かを傷つけてしまう“無意識の言動”のこと。
差別や攻撃の意図がなくても、相手を不快にさせたり、尊厳を損ねてしまうことがあります。
本人に悪意がないどころか、むしろ“好意的な気持ち”から発せられる場合も多いのが特徴です。
「仲良くなりたい」「関心を示したい」という思いでかけた言葉が、
相手には“踏み込みすぎ”や“見下し”、“軽んじられている”ように受け取られてしまうこともあります。
たとえば、
・新入社員なのにいいこと言うね
・女性なのに頼りになるね
・高齢者なのにパソコンに強いなんてすごいですね
こうした言葉の背景には、「大きな主語」が隠れています。
私はこの“主語の大きさ”こそが、マイクロアグレッションを生みやすくしていると感じています。
「大きな主語」を手放し、目の前の“ひとり”に向き合う
“悪気のない言葉”の積み重ねが、誰かを静かに傷つけることもある。
だからこそ大切なのは、「気づこう」とする姿勢。
その小さな意識の転換こそが、思いやりの届く職場を育て、
そしてコンプライアンスの確かな土台になるのだと私は思っています。



