オレンジ色に染まる大地
砺波市大門地区に伝わる素麺である。正しくは「おおかどそうめん」と呼ぶらしい。
その素麺、もともとは奥能登・珠洲市蛸島地区で作られていたものである。
江戸後半の嘉永元年(1848年)に、大門村の売薬商・田守三石衛門が、蛸島へ訪れた際
そこに住む栗田次兵衛が加賀藩の御用素麺作りで、豊かな生活を送っていることを知った。
戻った田守は村の住民にその様子を伝えたところ、大門村でもその素麺を作ることとし
村の中から、中島次兵衛が蛸島に出向き製法を取得し、大門村の冬の副業としたのが
その始まりである。
元祖の奥能登で作られたその素麺は途絶えてしまい、今では伝授を受けた大門産が
生き残っている。但し、その生産量と生産者数も年々減り、今では8軒ほどの生産者が
いるのみとか・・・
これも、絶滅危惧食材の一つかもしれない。
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