コラム
ケロリン桶
2019年9月4日 公開 / 2021年3月2日更新
誰もが一度は見かけたことがある、あのケロリン桶。
先日富山に行った際に、ケロリン桶の奥深さを知った。
1963年(昭和38年)に内外製薬社の鎮痛薬ケロリンの、広告媒体として製造された。
当時の担当者が北海道、登別温泉で風呂桶を見て、そのアイディアが生まれたとか。
当時銭湯は木製の桶を使用していたが、衛生管理上問題により合成樹脂製に
切り替え始めた時期。担当者は、そこに焦点を当てた。
「風呂桶を使った広告は、多くの人の目がするはず」という発想から、東京駅内にある
東京温泉に置いたのが、事の始まりである。
銭湯で子供が蹴飛ばしても、腰掛けてもビクともしないことで別名「永久桶」とも
呼ばれている。
また、広告のプリントがプラスチックの中に埋め込まれているため
文字が消えにくくなる技術と、こだわりを持っている。
あまり知られていないが、このケロリン桶は関東モデルと関西モデルの2種類がある。
関西サイズが若干小さく軽くなっている。
いまなお年間約5万個が販売され、累計数は280万個をこえているとか。
まさに広告戦略の好事例の一つに挙げられるであろう。
そして、これも富山生まれの都市伝説の一つかもしれない。
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