今日の食事が、未来(あした)への力(やさしさ)につなげるために
前回号(前編)につづいて、福光ワースフル社様(富山県南砺市)の「有機堆肥の製造過程」を詳しくご案内いたします。
前回号の終わりに、残渣に鶏糞と灰を加え発酵を促し、毎年11月~3月の5ヶ月間に集中してその作業を行い、発酵が均等に進むよう「有機堆肥のもと」を3回切替し(=かき混ぜる)、最後となる4回目にシートの上に広げ乾燥を行う・・・と記しました。
この4工程には、約3カ月以上の時間と手間を要します。
この工程が終えると、機械の力を借りて「有機堆肥のもと」をよりきめ細かくなるよう更にかき混ぜます。
次にきめ細かくなったものを、更に機械にかけてより「土」に近いものだけを抽出し完成品として、最後の袋詰めとなります。
学校給食等限られた生ゴミから製造するため、最終完成品も限られた量となり年間で約1.5tの「貴重な有機堆肥」となります。
多くの手間をかけた有機堆肥のため、栽培された野菜等の甘みは格段に違い、多くの農家(生産者)からの求めがあるそうです。
また、富山県からは「安心くん」という名前で、その成分や有効性が認められています。
2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の食材調達基準に、農業生産工程管理(GAP)の国際認証を取得することが必須条件となっています。この工程には「有機堆肥」の使用による栽培が、重要な条件となってきます。
いま以上に、「有機堆肥」が注目される時期がすぐそこまで来ています。