税理士が顧問契約を解除する時
税務調査での怖いお話をひとつ
これは金額以外はノンフィクションです。
某企業の税務調査で会社幹部による犯罪(横領)が行われていたことが発覚しました。
会社が知らない事実を税務署から突き付けられるという悲惨な状況
税務署が会社幹部の犯罪を知ったのは当該企業の所在地とは全く違う地域に所在する外注先企業の税務調査でした。
その取引先税務調査の中で判明したのが会社幹部のキックバック
例示ですので実際の金額とは異なりますが
1億円の工事を1億5千万円で発注し、発注先に2000万円(発注先の法人税等相当)を残し
会社幹部は3000万円を直接現金で手渡(キックバック)してもらったというものです。
多額の工事について税務署が注目するのは調査の基本中の基本であり
他の工事との利益率の違いやお金の不自然な動きなどでも一目瞭然なのですが
それよりも決定的だったのが税務署への匿名者からのリーク(内密な情報提供)でした。
税務署は事前に内部情報を得ている訳ですから
会社幹部の犯罪行為が白日の下に曝されない訳がないのです。
これによって件の会社幹部は
その日以降出社停止
会社指定のビジネスホテルに缶詰めにされて弁護士を含めた会社機関による厳しい事情聴取
知らぬ存ぜぬを言おうにも逃げられない状況の中でその事実が明るみにされ
当然に損害賠償訴訟の準備という流れになり
使い切ってしまって手元にはないお金を弁済しなければならないという窮地の状況に追いやられたようです。
そして会社はというと
会社幹部が水増しさせた外注費は架空経費で重加算税の対象
さらに会社幹部への認定賞与で莫大な源泉徴収の発生(会社が立替)
当然に架空経費となった分の消費税も修正対象となり
会社関係者は皆顔面蒼白になりながら税務調査の結果を受け入れたというお話です。
火の気のない所に煙は立たないとも言われますが
関係者は無責任(むしろ面白がったり嫉妬したり)です。
絶対ナイショと言われれば言われるほど他言したくなるものです。
不正はヤッちゃダメ!
壁に耳あり障子に目あり
君子危うきに近寄らずが基本ですね(^^)/