企業文化の作られ方

山根敏秀

山根敏秀

テーマ:つれづれ

この数年、年頭に当たって同じ話をしています。
当社とて例外ではない悪しき企業文化の作られ方のお話です。
今年もまた書き綴っておきたいと思います。

8匹のサルの話です。
8匹のサルを一つの部屋に閉じ込め
部屋の中央に天井からバナナをぶら下げます。
そのバナナを採るにはこれまた部屋の中央にあるはしごを登らなければなりません。
しかし、このバナナには細工がしてあります。
バナナを採ると部屋中に氷水が浴びせられ、
みなビッショリと濡れてしまうのです。

勇気あるサルがバナナを採る度に
みながビッショリ濡れてしまう。

これを嫌ったサルたちは
誰かがはしごを登ろうとすると
その登ろうとしたサルをボコボコにやっつけてしまうようになります。
結果、誰もはしごを登ろうとはしなくなってしまう。

次にこの中の一匹を外に出し
新しいサルを部屋に入れる。

事情を知らない新参者ははしごを登ろうとすると
直ぐに周囲からボコボコにされてしまいます。

氷水が浴びせられる事など知らないまま・・・。

そして同じ様に古いサルを一匹ずつ
新参者に入れ替えていく。
同じ様に、はしごに登ろうとする新参者は
訳もわからないままボコボコにされてしまう。
それが嫌ではしごに登ろうという気力がなくなる。

そして最後に8匹目の最古参のサルが新参者と入れ替わりました。

相変わらず新参者ははしごに登りバナナを採ろうとしますが
はしごに近づくと周囲のサルから袋叩きに会い
結局は訳もわからないまま
バナナを採ろうともしないし
はしごにも登ろうともしないようになります。

チョッと待ってください。

最後のサルが入れ替わったという事は
誰一人としてバナナを取ると氷水が浴びせられるという事を知らないのに
はしごに近づく者は
とにかくボコボコにしてしまえという文化を持ってしまった事になります。

企業文化とはこうして形成されていくものです。

「なぜ?」
「自分達はなぜこの仕事をしているのだろうか?」
「自分達はなぜ同じ事を繰り返しているのだろうか?」
この言葉が抜けてしまっては大変な事になってしまいます。

企業文化の中に必要な一言「なぜ?」を忘れたくはないものです。

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山根敏秀
専門家

山根敏秀(税理士)

税理士法人マネジメント/グランドリーム

数々の優良企業を含め税務・経営支援してきたからこそ分かる現場のノウハウが強み。枝葉でなく、本質的な経営改善策を指南しており、そのアドバイスを受けて危機を脱した多くの経営者から喜びの声が届いている。

山根敏秀プロは北陸放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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