支援者のメンタルヘルス
8月末のYahoo!ニュースに、中國新聞の記事が掲載されていました。
『生理止まれば「それで正解」と言う顧問、広島の高校部活の実態 卒業生「洗脳状態だった」』
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6550899
(元記事である中国新聞は有料記事で全文が読めませんでしたので、こちらをリンクします)
学校教育の場における部活動・スポーツについて、改めて考える機会となりました。
今夏は、高校野球で広島県代表の私立広陵高校が大会中に出場辞退するということもありました。
報道によると、「部員の暴力問題などを理由に2回戦を前に大会の出場を辞退」とのことでした。
心身共に成長期、アイデンティティの確立期である思春期は、とても大切な発達期です。
自分の得意分野を、努力して伸ばしたい欲求もあって当然です。
けれどもそこで、それをどのように育てていくかについても留意が必要です。
昨年、50年ぶりに中学校時代の部活動(運動部)の仲間と会食する機会がありました。
顧問の先生も参加して下さいました。そのとき先生は
「今思うと、当時のわたしの指導法は正しかっただろうか、ハラスメントでなかったか?と思うことがある」と、話されました。
わたしが当時の部活動について思いだす時、もちろん厳しかったですが、楽しくもあり、多くのことを学びました。
いつも一番に思いだすのは、初めての対外試合で声援していた時の、相手チームに対してのあり方でした。
わたし達の言葉を聞いた先生は、一目散に飛んでこられ、
「自分のチームに対しての応援は良いけれど、相手チームの失敗を誘うような声掛けは絶対してはならない」との指導がありました。
中学生のわたし達は、まだまだ未熟でした。
色々なことがあるとは思いますが、学校教育の場における部活動は
人間形成の場であって欲しいと願います。
そして、今回の記事にあるように
成長期の女生徒に対しての、極端な食事制限は身体への配慮が著しく不足しています。
この記事に対して、産婦人科医の方から臨床を通してのコメントがありました。
若い頃の無月経となるほどの部活動や過度のダイエットは、生涯にわたり影響が残る可能性があるとのことでした。
摂食障害も発症したと記事にありましたが、摂食障害の根治も年月がかかることが多いです。
過去に、紹介したことのある
『女性アスリートのヘルスケアに関する管理指針』という書籍を思い出しました。
女性でも、解らないこともありますので、男性にはなおさらだと思います。
女性の指導者にあたる方には、必読書であって欲しいです。
『女性アスリートのヘルスケアに関する管理指針』
https://store.kalib.jp/shopdetail/000000000050/ct9/page1/order/
目次
1.月経周期とコンディション
2.月経随伴症状
3.月経周期異常
4.骨の健康
5.栄養管理
6.ホルモン療法
7.ドーピング
8.その他
連携施設・機関
発行:日本産科婦人科学会
編集・監修:日本産科婦人科学会/日本女性医学学会
ISBN:978-4-907890-14-8
サイズ A4判/ページ数 58P
2017年11月発行
※本会発刊書籍につきましては、本会からの直販となります。
書店ではお買い求めいただけません。
「女性アスリートのヘルスケア(2018-2-8)」
https://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/2863319/
「月の満ち欠け ~旧正月に~(2014-01-31)」
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/42420/
『同一性 VS 同一性の混乱2思春期前期〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-06-09)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20066
『同一性 VS 同一性の混乱4青年期前後期〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-06-11)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20453
コラム一覧 :メンタルヘルスとセルフケア
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/?jid=325
コラム一覧 :女性として
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/?jid=161
コラム一覧 :こころとからだの養生法
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/?jid=164



