衣替えから、徒然に。
きょうは十月三十一日、長月二十三日。
ハロウィーン。
初めてハロウィーンという言葉に出会ったのは、
40年ほど前、レイ・ブラッドベリの児童向き長編小説
『ハロウィーンがやってきた』でした。
目に留まったところから引用してみます。
【昼と夜。夏と秋だ、諸君。
種まき時と刈り入れ時。生と死。
それらが全部1つになったのが、ハロウィーンだ。
(中略)
人々も長生きするようになり、時間の余裕もでき、
死は遠のき、恐怖は退けられ、
ついには一年のうちのとくべつの何日かだけ、
夜と夜明け、春と秋、
生まれること死ぬことを考えるようになる。
そのすべてが、ここに集まっているのだ。】
ものがたりの終盤、主人公が
「ぼくら、夜や死というものがこわくてしかたないです。
いつかは、そういうものがこわくなくなるんですか?」
と、問う場面があります。
27日深夜から28日未明にかけての、渋谷駅前での騒動は
夜や死がこわくなくなったからか?
朝まで電気が灯って明るい街は、
漆黒の闇の怖さを忘れさせる。
日常から死は遠ざけられ
若い、命の盛りの時はなおさら。
魔物の世界である夜に、それも丑三つ時に、
仮装して、自分でもないものになったら
魔に魅入られることもあるでしょう。
そのうえ
「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」
「ごちそうをくれないと、いたずらしちゃうぞ」というニュアンスをもつ言葉が
ハロウィーンには、溢れています。
百鬼夜行絵巻の妖怪たちの方が
よほど節度があるように感じます。
夜の街から
電気を消してみますか?
東日本大震災の後
あんなに節電をこころがげたこと
徐々に忘れていきます。
引用)『ハロウィーンがやってきた』晶文社 1977年6月10日 5版
P183~184 / P190
【ハロウィン、あるいはハロウィーンとは、
毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。
もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す
宗教的な意味合いのある行事であったが、
現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、
祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。
(ウイキペディアより)】
「漆黒の闇と満天の星(2018-06-17 )」
https://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/2864378/
「聞し召す(2017-02-05 )」
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/60223/
コラム一覧 :The Sence of Wonder
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