発達理論
【青年期前期】は18~20歳頃 【青年期後期】は19~24歳頃でしょうか?
この辺りは、『1』で書いたように猶予期間(モラトリアム)が長くなり
この青年期と、次の前成人期が年齢で分けにくくなっています。
個人差が大きいという方が適切かもしれません。
【青年期前期】は、高校を卒業し制服からも解放され自由?になる時ですが
この自由が、今まで自分で考えて行動した経験が乏しいと
却ってじぶんの居場所、所属を失うことになり不安や喪失感を感じます。
進学するもの、就職するものでも異なります。
自分の役割や責任について考えるようになります。
そして改めて不安と動揺が襲います。
「自分は何者か?」「自分の人生の意味は?」
「自分の価値観は?」「自分は社会で何が出来るのか?」
男性の方が強く感じる傾向があるようです。
【青年期後期】はアイデンティティの確立の仕上げの時です。
親離れをして、新しい関係を築き
自己と他者との境界が出来上がります。
「自分らしさ」ができて、目標とするものが明らかになってきます。
この時期のアイデンティティの確立があとの人生を左右します。
心身共に困難を伴う、人生の大波の時です。
しかし、この時期がこのことを考えるための臨界期なのです。
悩むことが普通なのだと思うことが出来れば、意識が変わります。
人や書物などとの出会いを通じて、この時期の課題にチャレンジして欲しいと思います。
2つ注意が必要です。
猶予期間(モラトリアム)が長くなりすぎないこと。
合うところを限りなく探すだけでなく、自分が合せて行くことも必要です。
そして、もう1つは
それが青年期ゆえの悩みか?病理からくるものか?を注意することです。
改めて、
この発達段階の課題を獲得することで得られるGiftは『忠誠(fidelity)』です。
自分にとっても誠実であり、大切な他者にとっても誠実であり続けながら
自分の力を発揮できる能力です。
『喪失感 (2010-06-28)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/10764
『価値観(2011-05-13)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/19701
『臨界期(critical period)~危機を克服する過程~(2011-05-27)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20067
『同一性 VS 同一性の混乱1〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-05-29)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20116
『同一性 VS 同一性の混乱2思春期前期〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-06-09)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20066
『同一性 VS 同一性の混乱3思春期後期〈エリクソン発達理論・青年期〉(2011-06-10)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/20439
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