喪失と悲しみの心理 2
ストレスとなる外的な刺激を受け
トラウマ(心的外傷)となるような体験のうち
自然に回復していくものもあれば
トラウマ関連疾患となって回復に時間のかかる場合もあります。
そのひとつの疾患として【PTSD】があります。
PTSD(心的外傷後ストレス障害 Post-Traumtic Stress Disorder)とは
DSM*(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)によると、
〈A〉1.危うく死ぬ、または重傷を負うような出来事を1度または数度
あるいは自分または他人の身体の保全に迫る危険を
その人が体験し、目撃し、または直面した。
2.その人の反応は強い恐怖、無力感または戦慄を感じた。
注)子どもの場合はむしろ、まとまりのないまたは興奮した行動によって
表現されることがある。
このような外傷的な出来事をきっかけに、症状が一カ月以上続くことをいいます。
この度の東日本大震災は未曽有の大災害となっています。
直接体験された方だけではなく、連日の報道を見ておられる方も
何度も繰り返し見ることにより、トラウマになる場合も考えられます。
あるいは、過去に似た体験をされた方は
フラッシュバックを起こされる可能性があります。
子どもたちへの影響も心配です。
大人でも厳しい映像を、子どもたちが同じように見ることで
自分のいる環境に対して、安心感・信頼感が揺らいでいないか。
いつもと違った遊び方をしていないか
ものの扱い方が変わっていないか
夢を見て起きたりしないか・・などにもこころを配ってあげて下さい。
* アメリカ精神医学会によって定められたマニュアル「精神障害の診断と統計の手引き」の略。
現在まで4度の改訂が行われており、一般にはDSM-IVと表示されている。
参考:『DSM-IV-TR』医学書院
『トラウマとPTSD 1 【トラウマ】(2010-10-13)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/13863
『トラウマとPTSD 2 【トラウマ反応とPTSD】(2010-10-14)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/13864
『トラウマとPTSD 3 【PTSDと症状1】(2010-10-15)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/13883
『トラウマとPTSD 4 【PTSDと症状2】(2010-10-16)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/13922
『トラウマとPTSD 5 【PTSDと症状3】(2010-10-17)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/13923
『トラウマとPTSD 6 【PTSDと症状4】(2010-10-18)』
http://mbp-japan.com/hyogo/yu-cocoro/column/13924
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