少しづつでも、BCP(事業継続計画)を作りましょう
「健康保険・厚生年金保険被保険者月額算定基礎届」は、7月1日から7月10日までに
日本年金機構の兵庫事務センターまで郵送で提出することになっています。
さて、昨年の算定基礎届から、「保険者算定(年間平均)」の仕組みが追加されました。
社会福祉法人は、毎年3月末で決算を締め切ります。
その後、5月末までに評議員会・理事会を開催し、事業報告や収支報告書などの承認を得る必要があります。
社会福祉法人に勤務する施設の事務を担う事務職員は、3~5月にかけて、
・3月末に退職する職員の手続き
・4月から採用する職員の手続き
・4月に入ってから、昨年度の事業報告や収支報告書の作成
作成のための、決算処理や事業報告書のデータをまとめる
・5月に行われる監査の準備
・理事会や評議員会の準備 など
業務が非常に多くあり、大変忙しい時期でもあります。
そのため、毎年3月終わりから5月にかけて、残業や休日出勤も多いと思います。
「健康保険・厚生年金保険被保険者月額算定基礎届」においては、4~6月に支払われた給与をもとに、9月から翌年8月までの社会保険料を決定します。
社会福祉法人の事務職員は、3月終わりから5月にかけて、残業や休日出勤が多いと、残業手当が多くなり、毎年4~6月に支払われる給与も多くなってしまいます。
そのため、1年間の社会保険料が高くなってしまう場合があります。
「保険者算定(年間平均)」の仕組みは、毎年4~6月に支払われる給与で社会保険料を決めてしまうと、年間で平均した時と差がありすぎるのを防ぐための、社会保険料を調整する仕組みです。
具体的には、次の3つの条件を全て必要になります。
1.通常の方法で算出した標準報酬月額(今年4~6月に支払われた給与)と
年間平均で算出した標準報酬月額(前年の7月~今年の6月に支払われた給与)を比較し、
に2等級以上の差が生じた(支払基礎日数17日未満の月を除きます)
2.この2等級以上の差が、業務の性質上例年発生することが見込まれる
3.該当する職員(被保険者)が同意していること
この3つの条件を満たせば、年間平均で算出した標準報酬月額を、保険料の決定に届け出することができます。
保険料が多くなってしまうと、実態とかけ離れ、社会福祉法人も職員にも保険料の負担が大きくなります。
この仕組みもうまく取り入れましょう。
詳しくは、日本年金機構のホームページで紹介されています。
ケース13:定時決定のため、4月~6月の報酬月額の届出を行う際、年間報酬の平均で算定するとき
http://www.nenkin.go.jp/n/www/sinsei/index2.jsp
その説明
http://www.nenkin.go.jp/n/open_imgs/service/0000002567.pdf
道端のあじさいは、もう季節が終わりでしょうか。
終わりに近づけば、雨の多い時期が去っていくのが寂しい気もしますが・・・。
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※この記事は、2020年7月10日に記事の内容を一部修正しました。