重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
体が整ってくると心が新たに動き出す
子供の頃からずっと
うちでレッスンしている人がいるが
伸びやかにレッスンしていたのが
大人になってから
交通事故に遭って怪我をし
長く入院した。
かなり大変な治療をして
今でも伸びづらい部分があるが
踊るのに支障はないはずが
うまくいかない。
元気にはしているが
体も心も固まっていた。
何とかしてやりたくて
色々試みるが、なかなか閉じた扉が開かない。
何年も何年も、気が遠くなるような時間が経過して
こちらも腹を決めて
何十年かかろうが、本人が続ける限り
じっくりやっていこうと
ボディコントロールを中心に
一緒に泣いたり、笑ったりしながら
少しずつ、基本のことばかりやってきた。
それが・・
2年ほど前から開いてきた。
体がほぐれていくとともに
彼女の中で小さな心の変化が見て取れた。
吸収できることが増えてきた。
笑うことが増えて
多少のことも前向きにとらえてくれる。
今年に入ってからは猶更
体が変わってきた。
本当に不器用な、超不器用な人だが
こちらの言うことがするっと入るようになり
開かず、上がらなかった脚が上がるようになった。
体に伸びやかさが出てきた。
彼女も私も諦めなかった。
もちろんまだまだできないこともあるが
数年前とは全く違う。
可能性が前に広がっている。
不器用だからこそできたこと。
人と比べる必要なんかない。
こんな経験をしている人だからこそ
できる踊りがある。
1人1人違う体を
その人の体が動きやすい体に整えていき
その人の心と体が、一番輝くことは
それぞれ違う。
日常生活のクオリティが変わり
心が楽になり、前を向けること。
踊りにおいては、その人が一番素敵になることをする。
それが私がボディコントロールで作る踊りだと
思っている。