坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
なぜ猿手になるか
猿手の人は普段はそう見えなくても
腕を伸ばすときにわかる。
私は、膝を伸ばそうとして
膝を後ろに押してしまう反張膝の状態と同じと考えている。
これはずっとこの状態で肘を押し込んでいると
痺れたり痛みが出たりする。
腕を伸ばそうとして、ビンビンに腕だけ伸ばしてしまう人は多い。
ひどい人は指が曲げられなったり、繊細な作業もしにくくなったりする。
正中神経障害と言われる。
私も何もわかっていない若い頃、
こういう使い方をしていたので
今でも時々痛くなることがあるが
あっ!肘を押し込んで使ったなと方向や引き合いを直すと
痛みはない。
痛みのない状態で使っていると
徐々に痛みは感じられなくなる。
猿手は上の写真のような状態。
腕だけ伸ばそうとするとこのような状態になる。
肘が押し込まれて肘から下が固まり
腕が自由で楽な状態では使えない。
ほら猿手になってる!
とよく言われたが、自分で考えて使うようになるまでは
「猿手」は続いた。
下の写真は、脇を引き込み肩甲骨からつながるように
誘導した状態。
肘が押し込まれずに関節に適度な隙間ができて
肘から下は無理のない状態になっている。
上は肩甲骨から、力の流れがつながらない猿手。
下は肩甲骨から、力の流れがつながった状態。
肩甲骨周りの状態が違うと、肩回りも肘の状態も違う。
肘先にいらない力が入っていない。
脇から肘が長くつながっている。
体幹につながる一番近いところが縮んでいると
腕も脚も楽には使えない。
痛いその部分をそこだけで直そうとしても
楽にはならない。
体はどこもつながっている。
つながりが感じられると、
痛かったところは心地よく穏やかな感覚でとらえられる。