開脚から痛みなく脚を回す意識付け
レッスンはコラボレーション
昨年11月からパーソナルで来られている方だが
お正月を挟んで3回目。
意識を続けてこられたのがわかる。
最初はハンガーにかけられたような肩だったのが
なだらかになっていて
足裏の踏み方も、練習されていたんだなとわかる。
昼間は床からの立ち上がりも楽にできるようになったが
朝はやはり痛くてきついと言われるので
床に寝てもらって、位置感覚を感じることができるように誘導していった。
片方の腕は横に水平に上げるだけで、肩が上がってしまう。
ふと思いついたことをやってもらうと
全く痛みを感じないで肩も上がらず、腕はかなり上がるようになった。
脚にも応用してみると
もちろん寝た状態ではあるが、脚は膝がきれいに伸びた状態で
前にも横にも90度以上、これも痛くなく上げられた。
脇や股関節の引きこみ、体幹の底の感覚、背骨の伸ばし方
胸郭の意識など、実感してもらうことができた。
人の体は大まかに見て、このタイプならばこうなりやすいというのはあるが
1人1人違うので、同じやり方が誰にでも当てはまるわけではない。
1人1人ごとに、その人を見たり触れたりしたことを自分がどう感じるかで
その人に合うことを考えている。
私は踊りの作品を作るが、ソロでも群舞でも
踊る人に向き合ってみて、そこで感じたことを踊りにする。
テーマが決まっていても、紙の上で決まることでなく
その場で臨機応変に変えていく。
私にとってはボディコントロールも同じ。
こちらからの一方通行ではできないことなのだ。
レッスンを受ける人と
一緒に作り上げるコラボレーションだと思っている。
お互いに心を通わせて向き合うことができると
驚くほどいろんなことができる。
自分の経験値になかったことでも
相手の体から出てくる情報をキャッチして寄り添える。
「先生にちょっと触られただけで、自分でできなかったことが
すっとできるようになるのが不思議です」
と言われるが、その人の体から発しているものを
私がキャッチして、私が投げたボールを
その人が受け止めてくれているからできていること。
体の中心でコントロールできるようになりたい!と
この日も目を輝かせて帰られた。
初回には体中で痛みに抗っておられた人とは思えない。
どんどん良くなっていかれるだろうと確信している。