坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
手首~脇~肩甲骨の流れのベクトル
前肩や肩、腕の不具合を無理のない流れにしていくためには
体幹の骨の位置感覚が大切。
腕を使う時、腕から動きを開始すると
体幹とはつながらず、腕だけの動きになります。
肩甲骨の位置を安定させ、腕を楽で自由に使うために
脇を引き込んでやることが必要ですが
これもベクトルが双方向になり、力の流れが釣り合わないと
安定しなかったり、引き込み具合がきつすぎて
かえって肩が盛り上がったり、腕に力が入ったりします。
(脇の引き込みが強すぎる時)
(ほぼベクトルが釣り合った時)
壁に手首をあてて、脇を引き込み、背骨を伸ばした時の画像。
上の画像は、脇の引き込みが強すぎて
壁へのベクトルの流れが意識されていない状態。
肩口が首方向に盛り上がり、肩甲骨も方も上がってしまいます。
下の画像では脇の引き込みと壁へのベクトルがほぼそろったので
肩が首方向に詰まらず、肩甲骨の位置が
上の画像に比べて下がっています。
壁についた手のひら、手首の状態をも見てみましょう。
上下の画像で少し違いますね。
上の画像の使い方では、ただ壁に手をついているだけでつながりにくいのです。
背骨の伸ばし方できれいな正座(2019年7月7日)や
肩甲骨につながる手首(2019年8月1日)
で使っているように、つながる状態にしてやる必要があります。
「ベクトルが釣り合う」というと難しく感じられるかもしれませんが
強さ加減を考える必要はなく、手首から脇、肩甲骨に間違いなく通るやり方ができれば
自然にベクトルは釣り合います。
腕自体に強い力を出すことはなく、すんなりと楽につながるものです。
更に骨盤から体幹の底~足裏まで、オートマチックで力の流れができます。
骨の位置感覚と言っても骨自体を動かそうとしているのでなく
骨の周りの筋肉が骨に作用することもお忘れなく。
同じように思えることをしても
ほんの少しの勘違いで、違う結果になってしまうのはもったいないこと。
腕を自由に使うだけでなく、脚のいらない力を抜くこともでき
背骨を使って、滑らかな動きにつながります。