股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
股関節の引き込みで骨盤が後継する時
股関節を引き込んで、自分の中心と外向きの力との
双方向のベクトルを作ろうとするとき
骨盤が後継して、お腹が縮んだり
それを直そうとすると、今度は反り腰になってしまう、
ということがあります。
例えばぶれない体幹ー背骨と体幹の底と足裏をつなげる(2019年3月12日)のように
壁を使って体幹の底から中心に掬い上げるようにして
骨盤が後傾も前傾もしていない適切な状態にしようとする時
よく見かけます。
これはどういうことでしょうか。
股関節を引き込むとき
体幹の底を押す感覚が薄くて
同じだけの力で引き合えていないので
股関節の中で上下のベクトルを同時に作れるための
必要な隙間がないということです。
3枚の写真を見てみましょう。
(骨盤が後傾してしまう状態)
(骨盤が前傾して背中に隙間ができてしまう状態)
(骨盤が後傾、前傾せず双方向のベクトルが出る状態)
一番上の画像は壁を使って、張りの感覚を得ようとしたけれども
縦のベクトルではなく、背骨を単に壁につけようとして
ベクトルが壁に向かうだけになり
骨盤も連れて行ってしまいました。
お腹が縮み、脚の付け根も吊り上がり、腿も力が入ってきつくなります。
体幹の底は全く押せなくなります。
真ん中の画像はこれを直そうとして
体幹の底を押したつもりが胸郭を前に押してしまい
やはり骨盤も影響されて、背中は壁から浮いてしまいました。
骨盤の状態が変わっても脚の付け根には負荷がかかり
腿に力が入るところは変わりません。
一番下の画像。
誘導して、縦のベクトルが出るようにしました。
体幹の底を押しながら掬い上げるように股関節をいったん引いて
隙間を作って行なったので、適切なベクトルができて
体幹が箱のように使えて、壁に接する面ができ
体幹の底も床に対する面が大きくなっています。
箱の大きさが上2枚と違いますね。
上2枚は折れているところが脚の付け根
この画像では完全にお尻の下で折れて角も面もできています。
文章と写真だけでは理解できない方もあると思いますが
必要な隙間を作って、体幹が自然に引き合うベクトルを得ることは
あらゆる動きに必要です。
脚を上げるのも、ジャンプするのも、ターンするのも
歩くのも階段を上り下りするのも
座るのも全部同じです。
この日はいろんなアプローチで全員に
この感覚を覚えてもらうことができました。
反り腰の人が多く、苦労されているので
「こんなに楽にできるの?」
と驚かれていました。