重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
日常生活から体の裏側を使う意識を
何らかのパフォーマンスを高めたい人も
体に不具合を感じている人も
練習やリハビリに費やす時間よりも
当然、毎日のごく当たり前の生活の時間が一番長い。
このコラムでは何度も書いているが
毎日の生活の中で自覚できなければ、自分がやりたいことには
活かすことができないと私は思っている。
毎日の生活で行う動作は、全てのパフォーマンスにつながる。
どこかに行かなくても意識を持ちさえすればできることを
毎日やってみることは、とても大切なことだと思っている。
誰でもが持っている時間、使わない手はない。
例えば、台所で調理中に調味料を取るとしたら
手だけ伸ばすのでなくて
腰から方向を向ける。
これなら、左の脇に近いところから右の腰を
吸い寄せるようにして向く。
単に手だけ伸ばして、五十肩やぎっくり腰の
きっかけになることもある。
反対側に料理をサーブするときも然り。
洗濯もののかごから干す洗濯物を取るときも
反対側の腰から流れを作り、掬い上げるように使うと
脚にも腰にも負担はかからない。
顔を洗うにも顔から洗面台に近づかないで
背骨を伸ばし、脚ともつながる状態で
股関節を引くときつさがない。
床に座っている時
正座などから立つにしても
きつさのある人は、そのまま立ち上がるよりも
後ろに引いて経てば無理がない。
きつさがなく、体が連動していく状態を
日々の動作の中で意識できれば
体をいいほうに変化させる流れができる。