重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
ちょっとした「意識」の差で違ってくること
お盆前のレッスン。
あれっ?と思った。
体の理解をしっかり重ねている人だが、いつもと違う。
単にバーに脚をかけると言うだけのことだが
重心位置は良いところに来ていても
バーにかけた脚を引きこもうとして体が斜めになっている。
結果、体幹の底は押せず抜けてしまったので
そのままプリエすると軸足の上に乗っかってしまった。
もちろんその場で修正してもらった。
よりよい体を作っていくことには
「免許皆伝」はない。
体は日々違う。
毎日の天気や体調や状況、メンタル的なことも加えて
ちょっとしたことで昨日の体とは違う。
それだから部分的なことに意識が行くと
自分の思う認識と
体が行う行動は変化する。
体の流れが通る道は、大雑把ではないから
曖昧な意識になると蓋が開かない。
自分では全体的な流れをイメージしているつもりでも
ほんの一瞬で全体→部分に流れが変わる。
頭で理解し、体で実感していても
それが一瞬で、思うことと違う方向に変化してしまう経験を重ねて
心と体が学習すると
その「狂い」が小さくなっていく。
例えば、一瞬の集中力の度合いがぶれにくくなっていく。
気が逸れてしまうようなことがあっても
すぐに切り替えができる意識が備わっていく。
理解した
実感も出来た
と言っても、子供が九九を覚えても
それを使い、いろんなことに応用できるようになるには
時間の経過が必要、と言えばわかるだろうか。
体のインナー感覚はとても心に近い。
心が揺らぎを一瞬で切り替える練習をしていくと
心も体もぶれにくい。
だから「意識」の精度を上げていく経験を重ねていく。
その鍛錬の場は学びの場にはたくさんあるが
日常生活の中にも
自分の思い方次第でしっかり存在している。