股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
膝に不安のある人が階段を下りるとき
膝を怪我したり、怪我が治っても
膝に不安のある人が階段を下りる時は
やはり恐怖心がある。
お年寄りもそうだし、ひどい筋肉痛などがある時の階段では
自分も覚えがあるが、意識は脚に集中し
足が間違いなく階段を踏むことだけを考えてしまい
わざわざ膝に負担がかかるような状態にしてしまう。
その状態では、足の裏はただついているだけで
足裏の感覚はなく、つながらない足、脚には負担が大きい。
「怖い」という意識は腰を引かせる。
腰を引いて脚から下りると
結局、胴体は脚の上に重い荷物のように乗るので
脚の上にドンと落ちる。
視線が下を向いていると、よりバランスは悪くなる。
この方は昔傷めた膝が固まっていたが
最近は固まっていた膝がかなり楽に伸びるようになられている。
もちろん普段はこんな状態で階段を下りることはないが
その設定でして頂いている。
それでも姿勢はきれいなので、実際に膝に不安がある人とは違うが
本当に不安感がある人の場合は、もっと背中が丸く
膝が曲がり、更に視線は下になっているとイメージしてほしい。
この写真では背中が丸くなったりはしていないし、実際の階段ではないから
転げ落ちる心配はないが
実際の階段でこの角度と考えると怖くなる。
階段の上に垂直で立って
上下に引き合われた体幹が垂直のまま、段を下りると
体幹は脚の上にドンと載るのでなく、ユニットのようになっているから
自然に脚は体幹の幅に納まっている。
下の写真は少し斜めに撮れてしまったが、実際は垂直に下りている。
背骨を伸ばし
視線を前にして階段が視野の中にある状態にする。
膝が曲げ伸ばしされても
その脚が体幹のライン上にあれば、
部分的な負担はほぼない。
脚のことだけに意識が行く場合は1足ごとに膝がきつく
負担が大きい。
宝塚の大階段を下りるスターが足元を見ていることはない。
足元も視野の中に入っている状態で下りている。
腰が丸くなって下を向いていたら、颯爽とは下りられない。
宝塚のスターのように下りなくてもいいが、イメージは持ちたい。
怪我した後のリハビリでは
慎重に一足ずつ行って当たり前だが
日常生活に戻れば、下ばかり見ないで
しっかり手すりを持って、背骨を伸ばし
体幹の下に脚が来るようにイメージして
体幹主導で下りることを考えていこう。