肋骨の位置を整えて自然な力の流れを作る
股関節の引き込みがわからないー体と頭のセンサーの差
「WSでは感じられた股関節の感覚が
ひとりでやってみると、わからなくなってきました」
こんなふうに悩まれる方は少なくありません。
頭で考えることと、体で感じられることには、
その人のその時点での理解と体の感覚に差があるからです。
実際にレッスンを受けて頂いた時には
こちらで誘導して、体がつながる通り道の促しをして
自分の体が今までとは全く違う感覚を感じてもらうことができますが
それは促されて感じられたものであって
自分の頭と体が、それを完全に把握したわけではありません。
今まで経験のない使い方をしたことは体に残っているので
数日はその感覚があっても、しばらくすると
まだそれを覚えることが出来ていない体は、
昨日のようには反応してくれず
「あれっ!?どうしてできないんだろう?」
と、戸惑われる方もあると思います。
もちろん、その感覚がずっと継続されている方もあります。
それまでにされてきた
頭と体の試行錯誤の方向が、こちらで促したことに近い状態では
そうなりますが、
全く異なる場合には「あれっ!?」となるのが、ごく当たり前の状態です。
その人毎の感覚のとらえ方には個人差があるのが普通のことです。
股関節の引き込み(脇の引き込みも同じ)は
中心に近いインナーのとても小さな感覚なので
アウターの筋肉を使うことを長くされている場合は
初めは戸惑われることが多いと思います。
この小さな感覚は育っていくもので
初めはよくわからなくても、全くないのとは違います。
自分で考え、試行錯誤し続ける人は
一旦感じられたものには必ずまた出会えます。
一度で自分自身で同じことが出来る人は少ないですが
それを自分で考えながら一緒に練習していくうちに
思いがけない違うところからのアプローチで
ああ、こういうことなのか、と
腑に落ちていくことがあります。
それを促す手助けをするために私たちがいます。
体は部分だけで成り立ってはおらず
つながっています。
股関節だけ考えてもできない場合は多く
部分でなく流れで考えることが
初めはなかなか理解できませんが
これには時間がいるのです。
落ち込まなくて大丈夫。
殆どの方が同じ道を辿っています。
私もそうです。
一旦感じられたものが後で1人でやってみると
感じられなくても、できる流れは自分の中にあります。
ああかしら、こうかしらと諦めず、繰り返してみるうちに
自分でも気づかないうちに変化していきます。
焦らずにじっくりやってみましょう。
股関節のイメージを感じるために
そこからは遠い
肩甲骨も背骨も肋骨も
ちゃんと役割を担っています。
全てわかってようやくではなく
その途中経過でも多くのことが感じられます。
どこから入って近道なのかは、人に寄って違います。
みんなそれぞれ違うけれど、みな同じ山を登っているのです。