新たに生まれる感覚を知る
既存の意識をいったん抜く
「既存の意識をいったん抜く」
と、言葉にしてみれば
今まで自分がこうだと思っていたことを0にしてみる
ということだが、そう簡単に行かない。
頭でそうしたいと思っていても
体は今までしていたことを頑なに守り
思うように反応してくれない。
自分がそれで何度も痛い目をしているので
人がなかなかそうならないのは、とても理解できる。
冷静に自分の姿を見て
何度も繰り返し、どこが違うのか検証してみて
何度も繰り返しやってみて、ようやく体が少し反応してくれて
きっかけをつかむ。
きっかけをなかなかつかめない時は
頭が一杯になっていて、できる、できないの体の差異を見落としたまま
今までやっていた、うまくいかないやり方に甘んじる。
頭を冷静にして、現実をとらえるのに時間がかかる。
昨日のWSでは背中が落ちてしまう人の体幹シミュレーション
を中心にして、自分の体で感じる違和感や差異を感じてもらうことをやってみた。
終始、楽しい雰囲気の中で、レッスンして頂いた。
地味な動きだが、少しの重心や脚の踏み方
骨盤と脚の分け方、体幹の底の感覚、背骨が通る位置感覚など
多岐にわたって、自分自身の無理のない感覚を覚えることができる。
骨盤と脚を中心から分けられる体幹の感覚がわかってくると
無理がない。
バレエをされている人だが
長く無理な使い方をされてきて、脚の歪みがある。
股関節の意識、体幹の状態を整えると
下の写真では左側(体の進行方向)の脚は
骨盤と脚を分けることが出来たので、歪みがほぼない。
写真を見せると「ほんとですね!」
と、びっくりされていた。
反対側の分ける意識ができれば、脚に負担をかけずに楽になる。
こちらの脚は骨盤と脚が分かれないまま、膝までが進行方向、
膝下は前を向いて、ねじれている。
後もう少し。
自分にも当てはまることだ。
誰でも、陥りやすいポイントがそれぞれある。
うまくいかない、やりにくい状態をいったんなしにする余裕がなくて
とりあえず、馴染んだやり方をそのままやってしまう。
体は、「これだよ!」
小さな声で教えてくれているのに、その時は届いていない。
小さな声が聞こえる気持ちを持ちたいと思う。
それぞれ違いがあっても、みんな同じように悩む。
いったん目を閉じて、自分の心と体をじっくり感じてみよう。