激励と叱咤の間
固定概念を捨てる
昨日のコラム股関節の内旋が難しいを読んだ
質問されたご本人から、すぐにメールを頂いた。
コラムの題材になるとは思っておられなかったようだが、喜んでおられた。
レッスンではないのでこのようにさせていただいている。
メールの文章でわかるように書くのは、レッスンで直接教える数倍のエネルギーや時間がいる。
この方は「脚を内向きにするのはいけないこと」
と考えられていて、「内旋できないのは弱いのでなく、出来る状態になっていない」
と言うのに目から鱗だったらしい。
洋舞をやっている人は脚を内向きにするのをいけないことと思っている人が多い。
自分もそうだったから感覚はとてもわかるが
股関節は内旋も外旋もする。
外旋だけだったら半分しか使えないと言うことになる。
体の可動域だけでなく表現にも幅がある。
内向きの美しさも外向きの美しさも、単にそれだけではない感覚も
固定概念のなかだけでやっていれば、なし得ないこと
決して身に付いてくれないこと
単に形だけで終わってしまうことがある。
危険なことでなければやってみれば、思いがけない感覚を得ることもある。
自由に体を動かし踊るのに、
固定概念で押さえつけてしまうのはもったいない。
頭を固めてしまうと自由な発想は生まれてこない。
昨日のような内旋、外旋を繰り返し
股関節の引き込み、坐骨の中心への寄せ方などがわかってくると
この位置での開脚も辛くない。
引き込みができなければ、ただの「股割き」になり
脚に持って行かれて痛い思いをする。
中心に向かって引き込むことができるから、コントロールが出来る。
これを180度起こせば開脚で座っているのと同じ。
昔はこの位置ではきついと思っていた。
感覚が出来たうえでやってみれば
「これはできない」
「これはいけない」
は、自分がこしらえた固定概念であることがわかる。
捨てていく固定概念はたくさんある。