坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
肋骨を縮めるとお胸はさみしい・・
肋骨を背骨側に押し付けて、お腹も縮んでいる人は多い。
背中を丸めてスマホを見ていたり
枕を重ねて、首だけを高くしてテレビを寝転んでみる。
脚の上に丸くなった胴体が、ど~んと重たそうに載って見える人はたくさんおられる。
これらは無意識に行っている動作だが
これを日常の生活の中で
毎日のように継続されていくと
縮んで張り付いたようになり、背骨を伸ばそうとしても
長くは伸ばせない。
習慣になっているから、
「鳥籠を前のテーブルにおくつもりで」
とか
「胸郭を広げて丸い形になるように」
と言ったところで、なかなかできない。
腹式呼吸からじっくり始めて
レギュラーレッスンの人たちも
ようやく楽な状態がわかってこられたようだ。
腹式呼吸が難しい人はまず、「息を吐く」
息を吐き切り、少し止めてから解放すると
自然に息が入ってくる。
背骨を伸ばして、と言うと胸を反らすようにしてしまう人が多いが
背骨側に息が入るように息を吸って
吐く時は胸郭の下側に抜けていくような意識を持つと
背骨が伸びやすく、胸郭も自然な形に膨らむ。
上の写真は、尾骨を下げて坐骨を寄せて、背骨を通そうとされて
そこそこに伸びているが、胸郭はまだ押し付けられているので
胸の形も寂しげに見える。
お腹も充分に伸びていない。
肋骨が本来の形を維持できていないので
それ以上伸びることが難しくなっている。
こういうと、ここでも胸を反らすように肋骨のっ角度を斜め上にあげようとしがちだが
そうではなく、水平に張り出すように広げる。
奥に縮もうとするのを前後に伸ばすだけである。
下の写真は肋骨も意識して、張り出すように胸郭を豊かに広げて
改めて背骨を通すと
胸はラインが出て、きれいなデコルテになり、お腹もスッキリ伸びている。
機能が優れると、形はきれいになる。
きつかったり、形が汚いのは、どこかに無理なテンションがかかっている。
これは楽で不思議な感覚だったらしい。
日常生活での習慣により、体の感覚はそれに慣れてしまう。
もともとの機能も果たされず、それがきついことにも気づかなくなっていることが殆どだ。
「楽でキレイ」を感じてもらいたい。