重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
意識をどこに置くのか
夢中になる、ということは確かに悪いことではない。
一生懸命に何かに打ち込むことは素晴らしいことだが
「夢中」は夢の中と書くのだから、現実ではない。
一心に気持ちを注ぎながら
それをしている自分を第三者的な目で見ることも訓練がいると思う。
何かが好きで、その気持ちに突き動かされて一生懸命打ち込むのは素敵なこと。
そして気づく。
「こんなに一生懸命やっているのに、なんでうまくできないんだろう」
「きっと努力が足りないんだな、もっと、もっと!」
いろいろ調べて見る。
「あっ!これが足りないんだ。もっと! もっと!」
なんとか前よりは良くなった気がするが、何だか根本的に違うような気がする・・
体が不利だから、年だから、才能がないから・・
「ここが私の限界なんだわ」
こんな思考に陥る人も多いのではないか。
自分の姿をありのままにみつめる冷静さがあるか。
体を整えていい状態になった、さあ動くぞ!
となった途端、必死になってしまい、体の繋がりはまるでない状態で
「できないわ~」となる人
「意識してるんですけど、どうしてもね~」
気持はとてもわかるが、「どうしても」と歯止めをつけたら
意識は体にない。
「そうはいっても・・」
これも訓練途中の段階。
体と心は嫌になるほどつながっている。
これも全体を見る目2
全体を見る目
とつながっている。
長年、踊りを競技をやっているけれども
思うようにいかない、伸び悩んでいる・・
そういう方が多く、私のところに来て下さる。
体が自然に動く状態を認識して
今までうまくいかなかったことが出来る実感ができるのは嬉しいことだし
まず「こうなんだ!」と前向きに思えることをきっかけにして
いい方向に向いてきたら
目には見えない自分をみつめることも訓練していきたい。
意識をどこに置くか。
まず自分自身。
自分自身を感じることができるから周りにも意識は及ぶ。
足りないのではない。
自分の中にはたくさんある。
自分の中の可能性を冷静につなぎ合わせて
目に見える形にすることは、訓練の仕方次第だ。
「うまくいかない」「どうしても」「そうはいっても」
の思考に悩む人は
それに気付かずにいるだけだ。