股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
足首が固くて正座が出来ない
最近レッスンに来られた方が
「足首が固くて正座が出来ないんです」
と言われるのですが、足首が固くて脚の甲が伸びない方は
土踏まずも縮んでいて、足首から先に流れが通っていない方がほとんどです。
モデルの方は正座が出来ない訳ではありませんが
「正座は苦手」とおっしゃる方。
土踏まずは縮んでいて、脚のすねは床に着きません、
床に着く面が点になると、負担も大きくなります。
少しでも痛くないようにと、無意識に足首に力が入っていますし
内股気味になって、まっすぐに伸びていません。
土踏まずのカーブもあまり感じられません。
膝立ちの状態で、つま先を立ててもらいました。
まっすぐ立った状態なら、足首は90度に折れるということです。
これで土踏まずは伸びた状態です。
ここからかかとを遠くに、土踏まずを長くしながら伸ばしていってもらいました。
バレエで言えばドゥミポワントからポイントに伸ばす過程です。
まだ内側にねじれてはいますが、この方なりに土踏まずが伸び、坐骨からの流れが通りました。
脚のすねも床に着いています。
床に着く部分が点から面になると負担の程度がまるで違ってきます。
最初の写真と較べると、土踏まずのカーブが出来ています。
かなり楽に正座できています。
ご本人の感覚としては、「今までと違って全然楽」だそうです。
このところ、足指歩きも
良くしていただいているので、随分通りがよくなっておられるのですが
苦手意識のある正座では、足首に力を入れてしまっていたようです。
冒頭で言われていた方も、丁寧に足の裏でスッキリ重心をとらえるために
で行っているようなマッサージをした後で
土踏まずをどう使うか覚えてもらった後は、かなり楽に正座してもらうことが出来ました。
正座が苦手、と言う意識があると
無意識に固めて座ってしまうことが多いのですが
「流れを作ってやる」ことが大切です。
体の流れを全身に滞りなく伝えてやることで、部分的によくないと思っていたことが
実は流れが途切れているために難しい状態になっていた、ということは
多いのです。
完全にまっすぐに整った状態でなければ流れが全く通らないのではなく
何も意識しない状態と、意識していい状態の過程にあるのとでは
全然違います。
ホースに詰まったものがびっしり埋まっているのと
少しでも詰まっている物が少なくなって、通る隙間ができたのとでは違うのと同じです。
「通らない」と「通りが悪い」は、良くない部類でも状態は違います。
流れが少しでもできれば、徐々に通っていく範囲が大きくなっていきます。
普段の生活の中で、どんなふうに流れを意識するトレーニングをするか
これも近々書いてみたいと思います。
参考:足首が固い、前重心で膝を後ろに押す人、足裏を使いましょう
踵と土踏まずで体幹につながるアーチを作る
(2017年10月28日加筆)
ねじれのない脚の状態を覚える(2018年3月12日)
足首が固いから正座ができないのですか?(2018年3月29日)
(2019年3月7日加筆)
正座がうまくできない人に(2018年10月7日)
正座がきついー膝が浮いてしまう(2019年3月5日)
正座ー膝下が内股になるときつい(2019年3月6日)
背骨の伸ばし方できれいな正座(2019年7月7日)