坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
小さな変化をひとつずつ実感しておく
一度、実感して 「これ!」 と思ったのに
しばらくすると感覚が違ったり、あの時のようにならない、ということは何度もある。
体は毎日状態が変わり、ほんの少しのバランスで全く違ってくるから
その時々で、変化を受け入れ実感を繰り返すしかない。
寝て脚を折り曲げてもらったら、途中で固まってそれ以上深く折り曲げられない。
「これ以上行かないんです」
と言われたので
股関節を引き込めるように、脚の付け根の位置を軽く押し下げて
しっかり折れ目を作った。
固くなっていたところが柔らかくなり、楽に折り曲げることが出来て
坐骨から膝は伸びやかに長くなっている。
この後は、「開く」感覚がないほど楽に脚を外に向けることができた。
流れが行く方向に股関節の状態がなっているから
そこから出る脚にもストレスがない。
距離が短いとこのような小さな感覚がいくつも感じられる。
ここから脚を上げる、更にアンディオールというように発展させるときには
発展させる先の方に意識が行きやすく、距離が短い時の感覚を忘れがちになる。
距離を伸ばしては、また短い距離に戻る。
それを繰り返して、発信元からつながる感覚が逃げなくなってくる。
抜けてしまった時の感覚がわかることも大事なことなので
どれも無駄にはならない。
自分自身で、『通った感覚』 『流れが止まっている感覚』 『抜けてしまった感覚』が
わかるようになって初めて、自分の体の小さな変化や違いがわかり
その微調整が出来るようになっていくからだ。
試行錯誤に無駄なことはひとつもない。
間違わなかった人が素晴らしいのでなく、失敗をたくさん知っている方が
多くのことに対処できるようになる。