股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
肩甲骨の動きがイメージしにくいとき
肩甲骨の位置を認識し、その位置を留めておけるか
全く無意識のままでいるかで、体幹全体の感覚は変化していくことを
いろいろな場面でお伝えしているが
体はじっと止まっているものではないし
じぶんで「意識している」と思っている時は
体の状態が変化して、上がってしまっていても
「意識しているはず」と思い込んでしまい
結果、感覚が曖昧なままであることも多い。
肩甲骨が思う位置にあるか、鏡を使わない限り
自分では見ることができないが
慣れないうちは「人に触ってもらう」のがわかりやすい。
ここでは回し下げた肩甲骨に後ろから触れてもらい
腕の付け根も肩甲骨のラインと一定にした状態で
前の人と手を合わせて、前の人の肩甲骨の感覚を感じながら
ゆっくり動かしている。
こうすると、相手の肩甲骨からの流れが感じられるとともに
自分の状態が明確にわかり、イメージが膨らんでくる。
お顔を隠してしまったので、わからないが
この方は自然に目を閉じておられる。
視覚で感じられることはとても大きいし
目を閉じていていい場面とそうでない場合を区別する必要はあるが
目を閉じると
自分の体の中の感覚がより感じられる。
ひとつの機能に蓋をすると
はっきりと実感できることもある。
壁に背をつけてやってみたり、柱などを使う方法もあるが
肩甲骨から肘を引き離し体幹からつながる腕
壁につけた背中の意識で体幹を安定させる
やはり人の手の恩恵は大きい。
感覚が芽生えたうえで、壁や柱を使うと
自分自身でより明確なイメージをつかんでいけるが
慣れないうちは人の手を借りると
人の手が流れも意識も助けてくれる。