股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
肋骨の位置を整えて自然な力の流れを作る
背筋を伸ばすとか、姿勢をただすことを
「胸を反らす」ことではなく
「背骨を引き合う」ことだとわかっておられても
その感覚がいまひとつわからなくて、結構しんどい状態だと思っている方が多いが
感覚がわかってくると、これは無理な力がなく、
そのまま長い時間いられる楽な状態になる。
東京のWSでも、肋骨の位置について
「目から鱗!」
「コロンブスの卵!」
と、今までにない感覚に驚かれた方が多かった。
一番上の写真では、背骨が伸びているように見えるが
肋骨が背骨側に押し込まれて形が見えない。
お腹は充分に伸びずに落ちている。
反対に肋骨が斜め上をむくような形で、背中が反った状態の人も多い。
これを単純に肋骨を鳥籠を机の上に置くように整えてみたのが
真ん中の写真。
上の写真と比べると、バストの位置が上がっているが
口が「お~!」となっているような感じで
胸にも背中にも力が入ってきつそう。
肋骨の位置を整えても、感覚は「締める」イメージになっているので
「めっちゃがんばってます!」状態。
このままでは楽にはいられない。
そこで、
「お臍の辺りを軽く背骨の方にお散歩させて
突き当りまで行ったら、エレベータで上に上がって下さい」
と、ただの道案内のように説明すると無駄な力が抜けた。
それが一番下の写真である。
腕を上げてもらっているので、やや背中が落ちている感じにも見えるが
感覚としては楽な状態になっている。
各写真の服の皺を見てみれば
上2枚は
横向きに近い皺
一番下の写真は、縦向きの皺になっていて
上下の伸びであることがわかる。
こんなふうにするのは、自分ではできない!
とおっしゃる方もいるが、これこそ自分なりの試行錯誤。
立ってやってみるのが難しければ、、椅子に座って
自分なりにシュミレーションしてみましょう。
自分の言葉に置き換えて、このくらい後だったらどんな感じ、
この辺りを押したら、力が入る、上に抜いたらどうだろう?
というふうに試していくと
感覚はどんどん繊細になっていく。
それこそ小さな動きの感覚で、体の流れが感じられたり
つながりがイメージできたりするようになってくる。
いったんインプットされた感覚は絶対体の中にある。
自転車に乗る練習をして、乗れるようになったら
何年も乗らなくても、乗ることができる。
それと同じで、体は覚えているもの。
体に定着しないうちは、見失いもするが
捜せば出てくる。
ちょっとやってみて、「あれ~!できない!やっぱり無理!」
とあきらめるのは早い。
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肋骨の意識で背骨は更に伸びる
肋骨押さえつけないで
段階を踏み肋骨の方向を考えて立位体前屈
肋骨を締め付けず力が抜けると・・